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2006年02月05日(日) 嫁ブー、落胆の結末

ぼくの家からセブンイレブンまでの距離は、およそ50メートル。
すごく便利である。
特に嫁ブーは、コンビニの近くに住むのが夢だったので、大変満足している。

ところが数日前、しろげ家に激震が走った。
何と、その便利なセブンイレブンが移転するというのだ。
何でも、店の前に路上駐車する車が多く、他の車の通行の妨げになっているから何とかしろ、と警察から指導を受けたための措置なのだという。
実は、そのセブンには駐車場がない。
いや、あることはあるのだか、店の敷地内にないのだ。

さて、その移転先はというと、現在店が建っている場所から50メートルほど離れた場所、家からだと50メートルプラスになるから、およそ100メートルほどの距離になる。

その話を聞いて落胆したのは嫁ブーだった。
「朝刊を取りに行ったついでにパンを買ってこれる距離だったのに…。移転したら途中信号もあることだし、ついでに買いに行くという距離じゃなくなるやん」
夜は夜で、「夜、セブンの看板に灯りがついているのを見るのが好きだったのに…。あーあ、遠くなるのか…」と言う始末だった。

嫁ブーがそうこぼした翌日に、移転地の工事は始まった。
「ああ、とうとう始まったね」
そう言って嫁ブーは肩を落とした。

そのまた翌日、落胆している嫁ブーに電話が入った。
「ねえ、あんたんちの隣のセブン、移転するらしいね」
「うん…」
「冷蔵庫のような存在やったのに、残念やねえ」
「うん…」
嫁ブーは力なく返事をしていた。

ところが昨日のこと。
いつものように仕事が終わってから嫁ブーを迎えに行くと、嫁ブーは晴れやかな顔をして車に乗り込んできた。
「おっ、元気いいやないか」
「そりゃそうよ」
「何かいいことあったんか?」
「うん。セブンの移転話があったやん」
「ああ」
「あれね、実はセブンじゃないんよ」
「えっ、セブンじゃない?」
「うん」
「じゃあ、何なんか?」
「ファ・ミ・マ」
「ああ、ファミマか。じゃあ、セブンはどうなるんか?」
「セブンはねえ、そのままらしいんよ」
「そうなんか。あの話はガセやったんか」
「うん」
「ということは、家から100メートル圏内に、コンビニが二つになるんやのう」
「そういうこと」

嫁ブーの声は弾んでいた。
いったんは移転すると思って落胆していたから、その喜びは倍にもなっていたのだろう。
ということで、これまでいつもマーガリンジャム入りが定番だったパンだが、これからはバラエティが増えることだろう。
出来たら、シュガーバター入りのパンが食べたい。


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