現在、ぼくの勤める店は、大売出しの真っ最中である。 特に売出し初日の昨日は大変忙しかった。 開店と同時にお客さんで店の中はごった返し、いつもは1時間に1本のペースで吸うタバコも、昨日は4時間で1本のペースでしか吸えなかった。 昼食を食べたのは、もう午後5時を回っていた。 おまけに、閉店処理に手間取ってしまい、店を出たのは午後10時を過ぎていた。 前に勤めていた会社なら午後10時に帰ることなど毎度のことだったのだが、今の会社に入ってからこんなに遅くなったことはない。 ま、それだけ忙しかったということだ。
前日にそういう忙しい思いをすれば、当然翌日もそういう事態になると誰でも予想する。 そこで今日の休みを半分削って、午前中勤務することにした。 ところが会社に行ってみると、通常の売出し程度の客数しかいなかった。 昨日並の仕事量を覚悟して出社したぼくだったが、その客数を見て拍子抜けしてしまった。 しかし、せっかく会社に来たのだから何かやって帰らないともったいない。 と思ってやったことは、商品整理や掃除といった、翌日でも出来るような仕事だった。 そのうち客数も、昼前から降り出した雨でだんだん減っていき、通常以下の客数になってしまった。
それを見て、そろそろ帰ろうかと思っていたところで、野暮用が出来た。 そのせいで、会社を出たのは午後3時になってしまった。 野暮用を除いてやったことと言えば商品整理と掃除だけ、いったい何をしに会社に行ったのだろう。 せっかくの休みが台無しである。 まあ、家にいてもやることはなかったのだが、それでも時間を気にせずにゆっくり寝ることが出来、昨日の疲れを取り除くことは出来たはずだ。 早起きして会社に行ったことで、昨日の疲れは残ったままで、今日の疲れが加わったわけだ。 こういう場合、肉体的な疲れよりも、精神的な疲れのほうが大きいことは言うまでもない。 この憂さをどこかで晴らさないとなあ…。
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