昨日の夢の話の続きだが、ぼくはよく高校時代の夢を見ている。 しかし、それは想い出の回想などではなく、何か象徴的なものが多い。 テーマはいつも決まっていて、それは三つある。 夢見る回数の多さの順で言うと、トップが遅刻であり、次が試験で、最後が恋である。
さて、トップに君臨する遅刻の夢だが、これは高校3年時によく遅刻をしていた経験に基づいている。 最初は担任もげんこつ混じりで怒っていたのだが、あまりに遅刻が多いので、終いには怒る気力もなくしたのか、「はい」の一言で終わるようになった。 とはいうものの、ぼくは好きこのんで遅刻していたわけではない。 それは道路事情によることが多かった。 そう、渋滞に巻き込まれていたのだ。 少し動いては停まるバスに、いつもイライラしていた。 つまり、気持ち的には焦っていたわけだ。 そのイメージが、今でも心にこびりついているのだろう。
高校時代はいつも第一駅前で、高校方面行きのバスに乗り換えていた。 第一駅前の次は第二駅前である。 遅刻の夢を見る場合、ほとんどそのバス停から物語が始まっている。 第二駅前から、なぜか高校とは逆方面にバスが走りだしたり、わざわざ他の区を経由して学校に向かったりする。 時には第二駅前の次のバス停が、神奈川の三浦海岸だったり、佐賀県だったりすることもある。 なかなか学校に着かないので、焦っているという夢である。
次に試験だが、これはなかなか答案が書けないという夢が多い。 終了時間まであと1分しかないのに、まだ答案用紙に一行も書いてない夢とか、昨日この日記に書いたように、問題とはまったく関係ないことを答案用紙に書いている夢を多く見る。 たまに、答案用紙をすべて埋める夢を見ることもあるのだが、その時は、終了時間寸前になって、なぜか消しゴムでその答を全部消してしまい、書き直しているところで時間切れになるのだ。 こういう夢を見る背景には、いつも勉強せずに試験に臨んで、その問題の意味すらわからずに、時間切れになったという経験からきているのだろう。
では、恋の夢はどんなものなのかというと…。 ああ、そうだ。 これを見てもらったほうがいい。
「君を愛してる」と言いかけた時 いつも同じように、終わる君の夢 言い出せなかった、大きな悔いが いつまでも残る。あの若い日は、 先へと進まない いつもいつも、途切れた映画のように 後味悪い、夢のいたずら
朝の目覚めは、夢を引きずって 力の入らない、一日の始まり あの頃君は、ぼくのことを どう思ってたのか、知りたくなって、 想い出を訪ねる いつもいつも、過去に縛られていく もう戻れないことも忘れて
言い出せなかった、大きな悔いが いつまでも残る。あの若い日は、 先へと進まない いつもいつも、途切れた映画のように 後味悪い、夢のいたずら
先月、プレイヤーズ王国で公開した『夢のいたずら』の歌詞である。 かつては、この歌詞通りの夢を、よく見ていたものである。 しかし、最近はほとんど見ることがない。 おそらくは、その頃好きだった人のイメージが薄れたせいだろう。 ということは、ぼくの運命を変えたと思われるその人以上に、遅刻や試験のイメージは、ぼくの中では強烈に残っているのだろう。
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