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2006年01月10日(火) やることがない時は歌をうたうに限る

今日は嫁ブーが急きょ仕事になったため、嫁ブーを送り迎えする以外は家から出なかった。
嫁ブーを送っていった後、まずやったことは寝ることだった。
午前4時まで起きていたので、眠気が取れないのだ。
そこで布団に潜り込んだのだが、なかなか寝付けなかった。
日差しが顔を照らして眠れなかったり、いろいろ考え事をして眠れなかったりと、眠たいのに眠れないというのは、実に辛いものである。

時折電話で邪魔されたりもした。
そのほとんどが、勧誘の電話だった。
そういう電話で睡眠を邪魔されることほど、腹立たしいことはない。
「あのう、奥様いらっしゃいますでしょうか?」
こういう電話が何度もかかった。
そのたびにぼくは、「奥様は川に洗濯に行きました」と言って、電話を切った。
中には、ぼくが受話器を取るなり「奥様ですか?」などという電話もあった。
ぼくが「はい、奥様ですよ」と言うと、先方は「あっ、すいません」と言って電話を切った。

こういうことを何度か繰り返した末に、ようやく眠りに就くことが出来たのだった。
起きたのは午後2時前だった。
やはり電話で起こされた。
だが、電話の主は友人で、しかも充分に寝たあとだったので、機嫌良く話が出来た。

目が覚めた。
当初は嫁ブーと、宗像大社に初詣に行く予定にしていたのだが、それが流れたためにすることがない。
正月にあった『古畑任三郎』でも見ようかとも思ったが、嫁ブーと見ることにしていたのでやめた。

じゃあ何をしようかと周りを見回したら、そこにギターがあった。
「しかたない、これで時間をつぶすか」とギターを取って歌い出した。
ところが、今日は声の調子がいいのだ。
風邪を引いて以来、最高の声が出ている。
そこで、前々から練習していた歌を録音することにした。
たった1曲だったのだが、これに時間がかかった。
いや、歌や演奏はすんなり行ったのだ。
問題は、その音の処理だった。
エコーをかけたり、音のバランスを取ったり、実に大変な作業だった。
しかし、好きなものには没頭できる。
6時過ぎまでかかったが、ようやく完成にこぎ着けた。

 『もし愛することが終わったら』
 もし愛することが終わったら
 ぼくはタバコを吹かして
 きみは目を閉じて
 背中合わせにすわるだろう

 甘く切ない思いが
 二人の心の中ひとつひとつに
 訪れては消えていくだろう
 それぞれの時間の中で

  あまりに殺伐とした世界が
  何もかもを確実にしらけさせて
  始終生きていることすら馬鹿らしく思えて
  ぼくはタバコを吸い終わり、きみは目を開ける

 だけどぼくが二本目のタバコに火を付け
 きみが二度目の沈黙に陥るとき
 今までとは違った世界に
 二人の心は浸るだろう

  あまりに殺伐とした世界が
  何もかもを確実にしらけさせて
  始終生きていることすら馬鹿らしく思えて
  ぼくはタバコを吸い終わり、きみは目を開ける
 
 もし愛することが終わったら
 ぼくはタバコを吹かして
 きみは目を閉じて
 背中合わせにすわるだろう


やることがない時は、歌をうたうに限る。
いや、ネタがない時も、歌をうたうに限るものである。
これで今日の日記が埋まったのだから。


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