【ぼくの夏は終わった】 5月からこちら、通勤時はずっと半袖で通してきたが、今日でそれも終わった。 ついに長袖に替えたのだ。 昨日の夜から寒さを感じていたのだが、夜中に降った雨のせいで、一気に冷え込んだようだ。
それでもぼくは、半袖で行こうと思っていた。 ところが、朝起きてからしばらくして、鼻からのどにかけて少し違和感を感じだしたのだ。 これは風邪の前兆かと思ったぼくは、急遽半袖をやめ、長袖のパーカーを羽織って通勤することにした。 これで、とうとうぼくの夏も終わってしまった。
【『秋の夜』メモ】 昨日、ここで紹介した『秋の夜』という歌の話である。 以前この歌を聞いた人から、「この歌を聴くと、風景が浮かぶんだけど、どこかの風景を元に作ったんですか?」と訊かれたことがある。 その人は画を描く人だったから、その風景が見えたのかもしれない。
確かに、この歌詞の元になった風景はある。 ただ、この歌詞を書いた頃のものではなく、中学の頃に触れた風景だった。
場所は折尾である。 折尾と言われてもピンと来ないかもしれないが、北九州市にある地名である。 文学好きの人なら、林芙美子の『放浪記』に出てくる地名なので、目にしたことがあるかもしれない。
かつて、その折尾に親戚が住んでいたことがある。 それが中学の時だった。 その頃、よく母とその親戚の家に行っていたものだ。 行くと長居してしまい、ついつい帰るのが遅くなる。 実は、この歌の風景は、その帰り道の風景なのである。
筑豊本線と並行して、堀川という川が流れている。 その川の沿道を通って駅に向かう。 夜道を照らす裸電球。 風に揺れる柳の枝。 終列車の汽笛の音。 犬の遠吠え。 ぱらつく雨。 ‥‥。 そういったものが、妙に印象に残っている。
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