昨日の脱力感がまだ続いている。 朝から、テレビを見る気も、ラジオを聞く気も、新聞を読む気もしない。 ネットやっていても、ニュースなどは一切見ない。 とにかく、野球のことから離れたかったのだ。 しかし、気がつくと野球のことを考えている。 そのたびに、ため息をついてしまう。
嫁ブーはそんなぼくを見かねてか、「どうしたと?元気ないよ」と言った。 ところが、そう言う嫁ブーも何か力がないように見える。 「おまえだってないやないか」 「だって、朝からロッテ優勝のニュースばかりで面白くないもん」 「たかだか日本シリーズ・パリーグ代表決定戦に勝っただけの話やないか。そういうのを優勝と言わんで欲しいわい」
「そういえば、さっき、テレビで小倉さんが、『プレーオフは、おかしい』と言ってたよ」 「あの人は去年もそんなこと言いよったのう」 「ああ、そうやったねえ」 「だいたい、堤(前西武ライオンズオーナー)とか宮内(現オリックスバファローズオーナー)が言い出したことやろ。自分たちが同じ目にあったら、どれだけプレーオフが理不尽な制度かがわかるやろう。ま、当分そういうことはないやろうけ、わからんやろうけどの」 「そうよね。それが出来んけ、プレーオフなんかわけのわからん制度作ったんやろね」 「ホークスが以前から、この制度はおかしいと言っているのに、他の5球団が聞いてくれんのよ。裏返せば、自分のところは弱いというのを認めとる証拠やないか」
「ホークスはセリーグに行けばいいのにね」 「そうやの。他球団が結託して、結果的にはホークス潰しみたいなことをやっとるわけやけの。そっちの方がいいかもしれん」 「ソフトバンクvs阪神とか、ソフトバンクvs巨人とか、新たな伝統の一戦が出来るかもね」 「昔、伝統の一戦と言われた、ホークスvsライオンズも廃れたしの。ここいらが潮時かもしれんのう」 「セリーグに行けんのかねえ?」 「行こうと思ったら行けるんやないんかのう。かつて西鉄ライオンズが、セリーグに行こうとしたことがあったらしい。ほとんど決定しとったらしいんやけど、最後にオーナーか球団社長が、ウンと言わなかったということを聞いたことがある」 「じゃあ、孫さんがウンと言えば行けるんかもね」 「孫さんとしたら、そちらの方がいいんやないんかのう」 「絶対そっちの方がいいよ」 「残った5球団で、レギュラーシーズン無視の、プレーオフごっこでもやっていればいい」
今日は二人とも休みだった。 元気のない夫婦は、悔し紛れに、朝食を食べるのも忘れてこういう話ばかりしていた。
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