金曜日は恒例の休みである。 この間の健康診断の結果を受けて、とにかく午前中は寝ていることにした。 しかし、なかなか疲れは取れるものではない。 よくよく考えると、背中の痛みは、枕や布団が合わないせいではなく、その尿路結石や前立腺に関係あるのかもしれない。 ということは、背中の痛みが取れた時、そういう症状が改善されたことになるのだろう。
とにかく養生が肝要である。 ということで、昨日から養命酒を飲むことにした。 薬に頼りたくないから、自然治癒力の強化を始めたのだ。 なぜ養命酒かというと、滋養強壮にもってこいだからだ。 例えば、骨折した時などにこれを飲むと、治りが早いのだそうだ。 骨も内臓も同じである。 ぼくには、こんなことにつまずいている暇はない。 さっさと治して、次のステップに進まなければならない事情があるのだ。
その事情とは何かというと、今日すごいことを聞いたのだ。 嫁ブーの用事で、昼から小倉に行った。 小倉で、ぼくは嫁ブーと別行動をとった。 銀行に行き、デパートで買物をし、食事をしたあと、車の中で嫁ブーを待っていた。 ところが、嫁ブーはなかなか来ない。
嫁ブーが車に戻ってきたのは3時間後だった。 「おまえ、何しよったんか?」 「ちょっとね」 「ちょっとが3時間か?」 「いや、ある人から、しんちゃんのことでいい話聞いてきたんよ」 「え?」 「しんちゃんはすごい人らしいよ」 「え?」 「販売の仕事なんかで終わる人じゃないらしいんよ」 「そうかのう」 「もしかして、今の仕事辞めて、やりたいことがあるんじゃないと?」 「ある」 「そうやろ。3年後に、しんちゃんを運命を大きく変える人が現れるらしいよ」 「自分がやりたいことに関係する人か?」 「そうらしいよ。とにかく、今は趣味に没頭したほうがいいらしい。しんちゃんは、それで大きく伸びる人らしいけ」 「ふーん。それは占いか?」 「よくわからんけど、そういうのじゃないんかねえ」
嫁ブーは他にもいろいろ言っていたが、それがいちいち当たっているのだ。 性格も趣味も、これまで読んできた本までもピタリと当たっている。 「ご主人は、やりたいことがあって、きっと今ウズウズしているはず」と言われたらしいのだが、まったくその通りである。 実は、先月から、ウズウズしっぱなしなのだ。 だけど、今会社を辞めるわけにはいかない。 とにかく生活が最優先だからだ。 それが歯痒い。
ところで、若い頃にこれを同じことを言われたことがある。 それは占いでだった。 なんでも、40代後半に運命を変える人が現れて、それからぼくは飛躍するというのだ。 そこで40代後半に賭けていたのだが、いまだもって芽が出ない。 それで、「あの占いは、はずれだった」と思っていた。 ところが、今また同じことを言われると、「あの占いは、やっぱり当たっていたのか」と思ってしまう。 だが、今から3年後というと、もう50歳じゃないか。 1年もさば読みやがって!
まあ、いいか。 3年後と言わず、来月でもいいから、ぼくの運命を変えてくれる人、出てきてください。 お待ちしております。
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