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2005年08月16日(火) 影枕

12日の日記にも書いているが、『吹く風』というのは、ぼくのオリジナルである『影枕』という曲の歌詞から採っている。
その日記を見た人から、「そのことは前にも書いていたからわかるんだが、いったい『影枕』というのはどんな曲なんだ?」と聞かれた。
あくまでもネット上での会話なので、「こういう曲です」と教えることも出来ない。

ということで、今日、久しぶりに録音機のスイッチを入れることになった。
今年の3月に『遙かな島に』を録音したのだが、それ以来のことである。
ぼくは機械に優しい人間ではないので、機械はその時から出しっぱなしで、機材はすべて埃まみれになっていた。

ぼくはそんなことに頓着せず、埃まみれになっている機材をセットした。
そして、音が漏れないように窓を閉め、録音を開始した。
ところが、何度やってもだめだった。
歌は何とかごまかせるが、ギターのほうが思うようにいかないのだ。
それもそのはず、この曲はフィンガーピッキング奏法だが、ただのフィンガーピッキングだと面白くないので、所々におかずをつけている。
そのおかずがややこしいのだ。
つまり、練習してないとうまく弾けないのである。
この曲をまじめに練習したのは、おそらくこのアレンジを作った時だけだったと思う。
ということは、25,6年前か。

ぼくはこの曲に重要性を持ってなかった。
そのため、それ以降は惰性で弾いていた。
これが致命傷となった。
何度やっても出来ないのだ。
「やっぱり録音はやめよう」と一度は思った。
が、今度いつ、録音する気になるかわからない。
ということは、いつまで経っても、「こういう曲です」と教えることが出来ないことになる。
そこで、何度も何度も失敗しながら、録音したのだった。

数時間後、何とか間違わずに演奏が出来たので、そこから編集を始めた。
ところが、デジタル録音機で録音したのに、なぜか「シー」というヒスノイズが入っていた。
イコライザーでこれを取り除くと、えらく音が小さくなり、音がこもってしまった。
しかし、もう録音は嫌である。
ということで、「これで良し」ということにした。

不本意ながら、いちおう出来上がった演奏をリンクしておきます。
『影枕』とはこういう曲です。


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