2005年07月03日(日) |
ヒロミちゃんがやってきた(その6) |
『パン工房高須』でパンを買い、『汐入の里』で野菜などを買ってから、ぼくたちは家に戻った。 そして、エステまでの短い時間に、買ってきたパンを食べた。 その中に四角いチーズの乗った甘いパン(名前を忘れた)があったのだが、それを食べたとたんヒロミの顔色が変わった。 怒りの表情なのだ。 この表情をした時のヒロミのセリフは決まっている。 「ちょっと、何これ!? そーとーおいしいやん」である。 そのパンは二つ買っていた。 一つはヒロミの分で、もう一つはぼくの分である。 しかし、結局ぼくは、それを口にすることが出来なかった。 その時ぼくが食べなかったため、ヒロミが持って帰ったのである。
さて、それからヒロミと嫁ブーはエステに行き、2時間ほどして帰ってきた。 しばらく家でくつろいでいたのだが、ヒロミの滞在時間が少なくなってきたので、午後から予定していた行動に移ることにした。 午後からの予定は、最近芦屋に出来た『朴鶏(ぼっけ)の郷』というところに行き、その後に『貴黄卵生産直売農場』行き、最後に『おとぎの杜』に行くのだ。
『朴鶏(ぼっけ)の郷』や『貴黄卵生産直売農場』で、それぞれお目当てのものを買い、いったん家に帰ることにした。 その途中でのことだった。 信号待ちしていると、突然ヒロミが「あの白いイスいいね」と言った。 ぼくと嫁ブーは回りを見回した。 が、どこにも白いイスなどはない。 そこでぼくは「どこに白いイスがあるんか?」と聞いた。 ヒロミは「そこよ、そこ」と言ってそこを指さした。 ヒロミが指さす方を見てみると、そこには雑貨屋があった。 なるほどそこに、物置代わりに使っている白いイスのようなものがあった。 「ねえ、しんたさん、今度そこに連れてきてね」 「ああ」 「絶対忘れんでね。…あっ、しんたさんが忘れたらいけんけ、ボリも覚えとってね」 ということで、次回はその雑貨屋に行かなければならなくなった。 しかし、次回は忘れているだろう。 ということで、それ以上、そのことには触れないようにした。
それから数分して、ヒロミの携帯が鳴り出した。 電話に出たヒロミは、急に口調を変えて「ちゃんと『返して』と言いなさい」だとか、「お金持ってないんね?」だとか言っている。 ぼくは「何の話をしているんだろう」と思いながら、それを聞いていた。
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