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2005年07月01日(金) フォークリフト試験

さて、フォークリフトの試験である。
試験場に行ってから一度練習し、それから試験となった。
練習では何とかうまくいったのだが、本番となると、どうも緊張してしまう。
何か失敗をやらかさないかと心配していたら、案の定やってしまった。
試験は、二人が試験場に出て、あとは控え室で待たされる。
いよいよぼくの番が近づいてきたので、ぼくは身だしなみを確認し、試験場へと向かった。
身だしなみというのは、試験を受ける時の格好である。
前にも書いたとおり、、作業着、脚絆、軍手、それとヘルメットの装着が身だしなみとなる。
ところが、控え室から出て試験場に向かっている時、なぜか頭が涼しいのを感じた。
どうしたんだろうと、頭を触ってみると、なんとヘルメットをかぶってないではないか。
そう、ヘルメットというのは、あの店長臭いヘルメットのことである。
ぼくはあわてて控え室に戻り、店長臭いヘルメットをかぶって、再び試験場へ出た。
試験官が、ぼくが遅れて出てきたのを見て、キッとにらんだ。
「まずい」と思ったが、ぼくは平生を装っていた。

前の人が終わり、いよいよぼくの番である。
スタートから一つめの難関である第一コーナーのクランクは何なく成功。
次の難関、というよりこの試験最大の難関は、そのコーナー内にある荷物をリフトに乗せることにあった。
ここで手間取ったりすると減点され、さらに失敗すれば即失格となる。
ということで、慎重かつ迅速にやらなければならないのだ。
ぼくもその心づもりでその難関に臨んだ。

ところが、緊張というのは、時に変なことをさせる。
クランクを曲がった時、コーナー内にラインが引いてあるのに気がついた。
よく見ると、その先は荷物の端に行くようになっている。
「なるほど、あのラインに沿って行けば、真正面に出るのか」
これは講習中には気がつかなかったことである。
もちろん教官も、講習中にそんなことをしろなんて、一度も言わなかった。
「きっと教官は、そのことを隠しとったんやろうな」
そう勝手に解釈したぼくは、そのラインに沿ってフォークリフトを走らせた。
ライン通りに進めばいいのだから、気が楽である。

ところが、それは間違いだった。
荷物からかなりそれた場所に着いてしまった。
ここは基本通り、荷物の方向を見て行けばよかったのだ。
そうすれば、自ずと荷物の真正面に行き着いたのだ。
「しまった、失敗だ!」
そこでいったんバックして、クランクを入り直そうかと思った。
しかし、時間制限があるので、それは出来ない。
「しかたない、ここは自力で何とかしよう」と試みることにした。
試行錯誤、おそらくもう一度やれと言われても出来ないような操作をして、結果的には何とかなった。
だが、そのせいでかなり時間を費やしてしまったのだ。
あとは順調にいった。
そして、試験官から一度も注意を受けることもなく、ゴールとなった。

ある人は「試験官に何も言われなかったら合格ですよ」と言っていた。
が、第一コーナーでの失敗で悲観的になっているぼくは、「あきれて何も言えんかったんやろう」と思っていた。
今更ながら、あのラインにごまかされたことが悔やまれてならない。

さて、その結果だが、実はまだわかっていない。
合否は15日頃に発表すると言っていた。
まあ、みんなの目の前で落ちたことを告げられないだけいいか。

ということで、フォークリフト・チャレンジシリーズは今日で終わった。
明日から、また日常が戻ってくるわけだ。


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