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2005年06月05日(日) 乗り物の運転なんて大嫌いだ!

昔から乗り物は苦手である。
いや、乗り物に乗ることが嫌いなわけではない。
運転するのが苦手なのだ。
エッセイにも書いているとおり、自転車に乗れるようになるまでに結構時間がかかったものだったし、乗れるようになってからも、運転はいっこうにうまくならなかった。

ぼくが通った小学校は、登下校だけは徒歩が原則だったが、それ以外は自転車で行ってもよかった。
それ以外というのは、例えば夏休みに学校のプールを利用する時とか、学校に置き忘れた物を取りに時などである。
学校までけっこう距離があったから、自転車がなければ不便である。
ところが、小学6年の夏休み前になって、突然学校が「これから学校に自転車で来る場合は免許を必要とする」と言いだしたのだ。

で、その免許証はどうやってもらうのかというと、自動車の運転免許と同じように、実技テストを受け、それに合格しなければならない。
とはいえ実技テストは簡単で、ほとんどの者が合格した。
が、ぼくは二度受けて、二度とも落ちてしまったのだ。
最初は停まってはならないところで足を着いてしまって不合格となり、二度目はこけた。
毎日自転車に乗っていたくせに、技術が向上していなかったのだ。
結局やる気をなくしたぼくは、その後のテストを受けることなく、卒業まで自転車で学校に行くことは出来なかった。

中学・高校、さらに社会に出ても自転車の腕は上がらなかった。
中学時代は電柱にぶつかったり、
一度、会社から自転車で家に帰ったことがあるのだが、その時もこけたのだった。

以上のような経緯があったため、いつしか、ぼくは乗り物に向いてないのだと思うようになった。
そのため、自動車の運転免許も自分から取りに行こうとはしなかった。
免許を取ったのは、30代になってからだった。
なぜ取ったのかというと、会社命令で取らざるを得なくなったためである。
自動車学校には、いつも嫌々行っていたものだった。
教官からも「あんたやる気ないねえ」と、さんざん嫌みを言われていた。

さて、どうしてこんな話をしたのかというと、先日、またしても会社から「運転免許を取りに行け」という命令が下ったからだ。
今度は何の運転免許かというと、フォークリフトである。
うちの店には、わりと大きな倉庫があるため、そのにの積み下ろしにはどうしてもフォークリフトが必要になる。
フォークリフトというのは、実に簡単な乗り物である。
だが、ぼくはあえてそれに乗ろうとしなかった。
どうしてかというと、これまでのぼくの履歴が、ぼくを乗り物から遠ざけるからである。

そんなぼくに白羽の矢が立ったのは、男子従業員の中でぼくが一番若いからである。
そう、うちの店は年寄りばかりしかいないのだ。
フォークリフトを扱うところは、最低でも二人の免許所有者が必要だということで、その一人に、ぼくが祭り上げられたというわけである。
よりによって乗り物嫌いのぼくが、何でこんな免許を取らなければならないのだろう。

で、いつその試験を受けるかというと、実は明日からである。
朝8時半に現地に集合ということだ。
まあ、明日は講義だけなので、別段何ともないのだが、問題は明後日である。
筆記試験があるというのだ。
実技試験は、それが終わってから何週間か後にある。
もちろん、筆記試験に合格しなければならない。
自動車と違って、『ズバリ』なんかないだろうから、いったいどんな試験が出るのかわからない。
しかも、それを乗り切ったとしても、次には実技試験が待っているのだ。
憂鬱である。


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