2005年05月13日(金) |
ナンセンスクレーム(その2) |
今週の月曜日の夜、翌火曜日が休みだったので日記をだらだらと書いていた。 書き上げたのは、火曜日の朝6時頃だった。 それから寝ることにしたのだが、あいにくその日は嫁ブーが出勤になっていた。 9時に嫁ブーを会社に送って行かなければならないため、遅くとも8時半には起きなければならない。 そこで8時半に起きるように、「8時半になったら目が覚める」と自分に暗示をかけながら寝た。 7時半に一度目が覚めたが、まだ早いと思い、もう一度目を閉じた。 ところが、次に目を開けたのは9時半だった。 もちろん、その時間には嫁ブーはいなかった。 その夜、ぼくが「どうして起こさんかったんか?」と聞くと、嫁ブーは「何度も起こしたけど、起きんかったんやないね」と言った。 「で、何で行ったんか?」 「しかたないけ、タクシーで行った」 と、いうことだった。
さて、9時半に目が覚め、嫁ブーがいないのを確認したぼくは、もう一度寝ることにした。 その寝入りばなだった。 枕元に置いていた携帯電話が鳴った。 着信番号を見てみると、母の携帯の番号だった。 こんな早い時間に何だろうと思って出てみると、母は引きつった声で、「テレビがつかんようになったんよ。どうしたんかねえ」と言った。 「え?」 「テレビだけじゃない。電話も」 「電源が入らんと?」 「うん」 「どこもつかんとかねえ?」 「いや、他のところはついとるけど」 「じゃあ、テレビと電話だけか。その部分のブレーカーが落ちとるんやないん ね?ちょっと見てみて」
母が声を引きつらせて電話してくる時は、たいがいろくなことはない。 だいたい「どうしたんかねえ?」と聞かれても、こちらは見てないので何とも言いようがない。 しかし母は、ぼくがすべて把握していると思っているのだ。 かつて実家付近一帯が停電した時に、「どうにかしてくれ」と電話してきたことがある。 「そんなことは九州電力に言うてくれ」と言うと、「あんたは家のことは何もしてくれん」と文句を言っていた。 「停電のことまで知るか!」、である。
さて、しばらくして母が電話口に戻ってきた。 「ブレーカーはどれも上がっとるよ」 「おかしいねえ」 「ちょっと見に来てくれん?」 「いいけど、あとでいい?」 「あとっちゃ何時頃ね」 「昨日寝てないけ、今から寝るんよ。目が覚めたら行くけ」 「何ですぐ来てくれんとね。電話が切れとったら、あんたが来た時にインターネットも出来んのよ」 インターネットをするのはぼくだけだから、別に母が困ることではない。 電話は停電していても繋がるから、要は自分がテレビを見られないだけの話である。 他の部屋の電気はつくらしいから、しばらくそちらの部屋で見ていればいいのだ。 しかし、母があまりしつこく言うので、結局ぼくは折れて、「わかった。今から行く」ということになった。
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