今、嫁ブーはテレビを見ている。 時々この部屋に音が漏れてくる。 最初は気にしてなかったのだが、物音一つたてずに見ているので、よほどおもしろいものを見ているのだろうと思い、耳を傾けてみた。 ところが、何かおかしい。 言葉が理解できないのだ。 言葉を聞くタイミングを誤ったのかと思い、今度はじっくり聞いてみた。 しかし、やはり理解できない。 しばらく聞いていると、ようやくその理由がわかった。 時々「アンニョン」という言葉が入っているのだ。 韓国語じゃないか。 嫁ブーは、またしても韓国ドラマを見ていたのだ。
そこで、ぼくは部屋を出て、嫁ブーに言った。 「おい、また韓流か?」 「うん」 「今度は何か?」 「冬ソナ」 「え?この間、見よったやないか」 「うん」 「おまえはバカか。何回同じものを見たら気がすむんか!?」 「今回のは違うんよ」 「何が違うんか?今見よるのは『冬ソナ2』なんか?」 「『冬ソナ2』とかないよ」 「じゃあ、この間やっとったやつと同じやないか」 「うん。でもね、今回のは前のと違うんよ」 「どこが違うんか?」 「今回のはね、完全版なんよ」 「完全版とかあるんか?」 「うん」 「じゃあ、この間やったのはダイジェスト版ということか?」 「まあ、そんなところやね」 「そうか。ということは、今回のは日の丸を燃やしたり、日本大使館の前で従軍慰安婦騒ぎやったりする場面でも入っとるんか?」 ぼくがそう言うと、嫁ブーは、 「そんな場面ない」と言い、『あんたにつき合っとる暇はない』と言うような顔をして、再びテレビに集中しだした。
夏にやっていた『冬のソナタ』が終わった時、「ようやく土曜日の『すぽると』が見れるわい」と思っていた。 ところが嫁ブーは、続けて始まった『美しき日々』を見だしたのだ。 それも終わったのでホッとしていた時だった。 何と嫁ブーは、見終わったばかりの『美しき日々』のビデオ全8巻を会社の人から借りてきて、それを見だしたのだ。 最近ようやくそのビデオを見終わったようで、「やれやれ」と思っていると、また『冬のソナタ』である。 年も明けることだし、いいかげんに韓流はやめてもらいたいものだ。
そういえば、昨日実家に行った時、母から、「ねえ、冬ソナ録画したいんやけど、予約してくれん?」と言われた。 ぼくが呆れて「また見るんね」と聞くと、 「いや、K子(いとこ)が『録画しとって』と言うもんやけ…」と言う。 ついに、いとこのせいにしてしまった。 まったく、うちの女どもは何を考えているのだろう。
|