頑張る40代!plus

2004年12月20日(月) 日記遍歴(下)

その後、また日記的停滞が始まる。
その時期はいよいよ最悪で、3ページで終わっているノートもある。
そのほかのノートも似たり寄ったりで、多くて10ページといったところだ。
これには事情がある。
その頃ぼくは昇進したのだが、その分仕事がハードになったのだ。
朝はズームイン朝が始まる前に家を出て、夜はプロ野球ニュースが終わっった後に家に帰る毎日だった。
それから風呂に入り晩飯を食べるのだ。
さすがに食事が終わった後は、もう何もする気が起きない。
そのまま横になっていた。

ということで、その時期に日記を付けてないのは、別に書き飽きたわけではなかった。
書く時間が持てなかったのだ。
結局その状態は、ぼくが会社を退職するまで続いたのだった。

会社を辞めてから、ぼくはしばらくの間、東京や東北を旅していた。
その旅から帰ってきて、新たに『退職記念日』という日記を付け始めた。
左遷時期からの流れで、エッセイ的な詩が中心になっている。
また、この頃、サラリーマン短歌のようなものを書き始めた。
例えば、こういうものである。

 これもまた 夢に到る 布石だと
 自分自身を 納得させる日

 こんな日が いつまで続くのだろうか
 星を見上げて 終電を待つ

 「こういうことが 流行っているから こうしよう」
 そういうことが 間違ってるんだ

 奴を見て 孔子の言葉を 思い出す
 巧言令色 鮮きかな仁

 くどくどとほざく キャリアウーマンの
 時々変わる 口紅の色

さすがに時間があったから、ノートはすぐに埋まった。

しかし、時間に余裕があったとはいえ、そこに左遷だの失業だのという、いわゆる逆境がなければ書くことは出来なかっただろう。
そういう時期というのは、いろいろと書くことがあるものである。
とにかく状況に押しつぶされそうになるものだがら、それに負けてはならないという意識が働くようになるためだろう。
例えば、その時期、こういう詩を書いている。

 『負けられん』

 ここまで来て思う。
 負けられん。
 絶対に負けられん。
 何があっても
 何が襲ってきても
 負けられんもんは
 負けられん。
 不埒な心は追い出してやる。
 優柔不断は殺してやる。
 負けられんとたい。
 絶対、負けられんとたい。

さて、その後、再就職を果たしたぼくは、またしても日記的停滞に陥ることになる。
しかし、今度の停滞は、前の会社に勤めていた時のように、時間が持てないために起きたわけではなかった。
それまでの『日記=詩』というものに、だんだん限界を感じてきたのだ。
そこで、エッセイを書こうと思うようになった。
ということで、さっそくに挑戦したのだが、それがどうも様にならない。
詩のように、インスピレーションで書くことも出来ない。
ネタ集めも必要になってくる。
本当に面倒な作業だった。
そのため、書いていくうちに、だんだん意欲が沸かなくなってきた。
そういう状態が5年ほど続く。
その間のノートの数は3冊だった。
どれも数ページだけしか書いていない。

日記的停滞が5年ほど続いたある日、ぼくは画期的なものを手に入れることになる。
パソコンである。
それから、ぼくの日記生活が変る。
パソコンを手に入れて1年後、日記はそれまでのノートからパソコンに移った。
その時書いたものが、今のエッセイ集の基本となっている。
それから1年後、いよいよこの『頑張る40代!』が始まるのだ。
この日記は、2001年1月から一日も欠かさず書いているから、来年早々5年目に突入するということである。
ぼくの日記生活の中では最も長い日記帳となった。


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