昨日の帰りのこと。 ぼくの前を、『井運送』と書いたトラックが走っていた。 「これ、いったい何と読むんだ?」 ぼくはずっとそれを考えていた。 単純に「“い”うんそう」でいいのだろうか。 それとも、北野井子のように、「しょう」と読むのだろうか。 もしくは「せい」と読むのだろうか。 おそらく創業者の姓からつけた社名だろうが、こういう読みがわかりづらい字は、ひらがなかカタカナで、もしくは他の名前、例えば『丼運送』にするとかしてもらいたいものだ。 この運送会社を電話帳で探す時、どの行で引いたらいいのかわからないではないか。 自分だけわかればいい、というものではない。 現代人は忙しいのだから、相手にわかれと言うのが無理な話である。 運送業とはいえ商売なのだから、読みやすく覚えやすいネーミングにしたほうが得だと思うのだが。
そういえば、この『井』という名前は、何年か前に仲間と佐賀県にドライブに行った時、頻繁に見かけた。 その時も、「あれは何と読むのか」と頭を悩ませていたものだ。 結局その時、その読み方を知っている人がいたので答が出たのだが、それが『しょう』だったのか『せい』だったのか、はたまた『い』だったのかは記憶が定かではない。 もし『い』だったら、日本の場合『さん』とか『くん』といった敬称をつけるわけだが、『いくん』『いさん』、実に言いにくい。
ところで、昔大分に行った時、昼食にうどん屋に入った。 メニューを見てみると、なんとそこに『井物』と書いてあるではないか。 もちろん『丼物』のことである。 その間違いが意図的なのか、それともミスプリントなのかは知らない。 『カツ丼』や『天丼』などは、ちゃんと『丼』になっていたのだが、その数ある『井物』の中の『親子丼』だけは『親子井』になっていた。 さて、実際こういう名前だったとして、店主はいったい何と読ませるのだろうか。 「すいませーん。『おやこい』下さい」なんだろうか。 それとも、「大将、『おやこしょう』一丁」なんだろうか。 ま、その頃のぼくは、『井』の音読みが『しょう』だとか『せい』だとか知らなかったので、ミスプリントだろうと思い、ふつうに「すいません、『おやこどんぶり』ください」と頼んだのだが、それでよかったのだろうか。
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