| 2004年08月25日(水) |
阪神ファンはウィリアムスのことをどう思っているのか? |
取引先に大の阪神ファンがいる。 彼は大阪出身だから、根っからのファンである。 昼間、ぼくが居眠りをしている時に、その人がやってきた。 そこで、意地悪いぼくはこういう質問をしてやった。 「ウィリアムスが日本チームを押さえてよかったねえ。これで残り試合は大丈夫。2年連続優勝も夢じゃない。嬉しいやろ?」 その人は「うーん」とちょっと考えるしぐさをした後、こう答えた。 「複雑な気分ですねえ」 「複雑?じゃあ、もし日本チームがウィリアムスを打ち崩したらどうやった?」 「うーん」彼は考え込んだ。 そして「やっぱり複雑ですねえ」と答えた。 こういうもんだろうか。
そこでぼくは、この状況を無理矢理ダイエーホークスに置き換えてみて考えてみた。 例えば、ズレータがパナマ代表としてオリンピックに出場し、準決勝で日本チームと対戦することになった。 日本側のピッチャーは、同じホークスの和田。 9回裏、3点のビハインドを追うパナマチームは好投和田を攻め、2アウトながらも満塁のチャンスを作った。 一打逆転サヨナラの場面、ここでパナマチームは、代打にフリオ・ズレ−タを送った。 ズレータは和田のスライダーについて行けず、2ストライクと追い込まれた。 ところがその後、和田の制球が突然狂い、3球続けてボール。 そして和田の126球目だった。 失投。得意のスライダーが甘く入った。 ズレータはこれを逃さず、センター・バックスクリーンに特大の逆転満塁サヨナラホームランを叩き込んだ。
さて、仮にこうなったとして、翌日誰かに「どう思うか?」と訊かれたら、果たしてぼくはどう答えるだろうか? 先の取引先の人のように、「複雑ですねえ」と答えるだろうか? いや、決してそうは答えない。 きっと、「悔しい。素直に悔しい」と答えるだろう。 だからこそ、銅メダルで「良し」と出来ないのだ。 「金メダル以外はいらんから、今日の和田の登板はやめさせろ。早くホークスに戻してくれ」と、昼間のラジオで言っていた。 これがプロ野球ファンの多くの人の本音だろう。 阪神ファンとて、別にオーストラリアに優勝してもらいたいとは思わないだろう。 きっとウィリアムスにも、早く帰ってきてもらいたいはずだ。
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