台風6号が近づいている。 が、こちら北九州のほうは天気予報が外れ、終日快晴の日曜日だった。 しかし日差しが強く、最高気温37度という暑い一日となった。 で、風のほうはというと、多少はあったものの昨日ほどではなかった。
ぼくの売場にはテレビが置いてあるため、仕事中に他の売場の人が何度も「台風はどうなった?」と聞いてきた。 が、テレビが置いてあるとはいえ、テレビを見ているわけではない。 それにいつ天気予報をやっているのかを、ぼくは知らない。 そこで「知らん」と答えると、「じゃあ、見とって」と簡単に言う。
しかたなく、今日は暇が出来たらテレビを見るように心がけていた。 が、なかなかその暇が出来ない。 時折、テレビの前に行ってみたが、ニュースなどやっていない。 やっていたのは、ダイエーの負け試合や、競馬やゴルフだった。
台風情報に出くわしたのは、夕方の5時半を過ぎた頃だった。。 NHKで、現在の台風状況と予想進路図が映っていたのだ。 その予想進路図を見ると、今回の台風は鹿児島から直接四国に抜けるルートのようだ。 ということは、北部九州への直撃はない。 せっかく台風対策を充分にやっていたのに、またしても台風に振られることとなった。
北部九州というのは、全国の人が思っているよりも、ずっと台風の少ない地域である。 年に何度か鹿児島から九州に上陸し、そのまま北上する台風があるのだが、その台風は、途中で阿蘇山や九重連山などに遮られ、北上出来ない。 遮られた台風がどこに行くのかというと、東向きに進路を変える。 つまり豊後水道方面に向かうのだ。 そして、四国に抜ける。 ということで、多少風の影響はあるものの、北部九州に直撃することはない。
ちなみに北部九州を直撃するルートは、東シナ海から対馬海峡に向かうルートである。 平成3年、北部九州や東北地方に大被害を及ぼした台風19号は、このルートを通っている。 元寇の時に吹いた『神風』も、おそらくこのルートを通ったのだろう。
7時を過ぎて、ぼくはタバコを吸いに外に出た。 明日が夏至ということもあって、空はまだまだ明るかった。 で、風のほうはというと、さほどでもない。 少し風が強いかな、という程度だった。
「もしかして進路を変えて、こちらに向かっているのか!?」と思ったのは、帰宅時間である8時を過ぎた頃だった。 7時の風よりはるかにひどくなっていたのだ。 運転中、何度かハンドルを取られそうになった。 道上を舞い上がる紙くずも、「台風近し」の演出をしている。 しかし、その風もそう長くは続かなかった。 10時にコンビニに行った時には、7時の風に戻っていた。
で、今はというと、生ぬるい風が吹いている、が、強い風ではない。 予想進路図を見ると、台風は明日の午前6時頃に、関門に接近するらしい。 が、その時間、ぼくは夢の中である。 会社に行く頃には、風もやんでいることだろう。
 (6月20日午後7時の北九州の空)
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