昨日の日記は、今日が休みということもあって、のんびりと書くつもりでいた。 まあ、のんびりとはいえ、朝9時には嫁さんを仕事に送っていかなければならないので、午前3時には書き終えようと思っていた。 ところが、「のんびり」という言葉に緊張感を欠いてしまったのか、なかなか筆が進まず、ようやく日記を書き終えた時のは、もう午前5時を過ぎた頃だった。 その後も少し起きていたので、寝たのは結局6時になってしまった。 嫁さんを送るためには、8時に目を覚まさなければならない。 そんなわけで、2時間程度しか睡眠が取れなかった。
さて、嫁さんを送った後、寄り道もせず家に戻った。 その時すぐに寝ていれば、昼から好きなことが出来ていた。 ところが、こういう時というものは、すぐに寝るのがもったいなく感じるものである。 ということで、パソコンをいじったり、ギターを触ったりして遊んでいた。
最近は、ギターを触るのも、けっこう熱が入っている。 昔作った曲を、何度も繰り返し練習した。 最初は出なかった音も、何度もやっているうちに、だんだん出るようになった。 また、午前中は寝不足で開かなかった声も、ようやく午後になって開いてきた。 そこで、「ちょっと録音してみようか」という気になった。
ところがである。 マイクが見あたらないのだ。 いろいろな場所を探したのだが、どこにもない。 「おかしいなあ」 再度探したのだが、やはり見つからない。 そのうち、だんだん録音する気が薄れてきた。 「今度にしよう」 そう思うと、急に眠たくなってきた。 そこで、昼寝をすることにした。
午後3時過ぎだった。 寝不足のせいか、さすがに寝付きはよかった。 ところが、寝入ってからしばらくして、何か音が聞こえた。 まだ頭は眠っているため、それが何の音なのか判断できない。 何度かその音が鳴って、ようやくそれが携帯電話の着信音だということがわかった。 「もしもし」 「今、売場やろ?」 友人の声だった。 「えっ!? 今日は金曜日やろっ!休みっ!」 ぼくは寝起きが悪いために、そういう時の電話の応対は非常に無愛想になる。 「ああ、そうやったか…」 友人も機嫌が悪いのがわかったのか、そそくさと電話を切った。
そして、再び布団に潜り込んだのだが、一度覚めた目は、なかなか眠れないものである。 そこで眠るのを諦め、風呂に入ることにした。 ぬるま湯に浸かって、汗が流れ心地よくなってきた時だった。 またしても携帯電話の着信音が鳴った。 ぼくは風呂から飛び出し、真っ裸で電話の置いてあるところに走って行った。 「もしもし」 「ああ、さっきは悪かったねえ…」 またしても先ほどの友人だ。 (さっきより、今のほうが悪いわい) そう思いながら、電話の応対をした。
こちらが「今、睡眠中」とか「今、入浴中」とか言ったとしても、彼に言わせれば、「寝とるとか、風呂に入っとるとか、こちらからわかるわけないやん」と言うだろう。 それはそうだろうが、たまたまかけてきた時間が、こちらに都合の悪い時間だった場合、いやでも「間の悪い男だなあ」と思ってしまうものである。
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