頑張る40代!plus

2004年01月08日(木) 失礼ですが…

昔からぼくは、女性に失礼なことばかり言って、いつもひんしゅくを買っていた。
その中でも、一番ひんしゅくを買う失礼なことは、相手の年を平気で言うことである。
まあ、そこには、ぼく自身が自分の年に無頓着だというのがあるが、女性の場合、自分の体重を聞かれるのと同じくらいに、自分の歳を聞かれるのが嫌らしい。

よく、女性に年を聞く場合、一般の男性は必ず「失礼ですが、おいくつですか?」と言う。
「失礼ですが」と言わなければならないくらいだから、女性に歳を聞くのは、本当に失礼に当たるのだろう。

ぼくは考えた。
失礼に当たるから、女性の歳を言うべきではない。
また、聞くべきではない。
では、女性をどういうふうにして量ればいいのだろう。
年齢で量ることがだめなら、実力で量るしかない。
しかし、実力と言っても、人それぞれの価値観に照らし合わせての実力だから、その見極めは大変難しいものになる。
誰がどう量っても変らない実力、それは経験しかない。
どのくらいの人生経験を積んだかが、その人の実力になる。
それを量る度合いは、やはりどれだけ生きたかということになってくる。
しかし、それは年齢ではないから、何歳などということは出来ない。
実力の世界なのだから、やはり日本式に武道を取り入れるのが一番である。

そこで、こういう表し方をしてみた。
女性としての顔かたちや考え方が身に付くまでの20年、つまり20歳までを入門者とする。
社会にとけ込むまでの期間、つまり21歳から30歳までを初心者(10級から1級まで)。
ここから段位が始まる。
31歳から33歳までが初段。
34歳から36歳までが二段。
37歳から39歳までが三段。
40歳から42歳までが四段。
43歳から45歳までが五段。
46歳から48歳までが六段。
49歳から51歳までが七段。
52歳から54歳までが八段。
55歳から57歳までが九段。
58歳から60歳までが十段。
61歳から70歳までが錬士。
71歳から80歳までが教士。
81歳から90歳までが範士。
91歳以上が免許皆伝。

こうすれば、いちいち「失礼ですが、おいくつですか?」などという失礼なことを言う必要もなくなる。
自己紹介する時や、他人から紹介してもらう時に、例えば田中さん45歳なら、「田中五段です」と言うなり言ってもらうなりすればいい。
受けた相手も「ほう、五段ですか。かなりの実力者ですな」と返せば、これは失礼ではなく、誉め言葉となる。

また、こうすることによって、誕生日のたびに「また一つ歳をとったね」などと言われたりすることもなくなる。
「昇段、おめでとうございます」などと言われるようになるだろう。

「じゃあ、お前は男性の場合も実力で言うのか」という意見もあるだろう。
しかし、それは心配しなくていい。
男性の場合は、ある面年齢を勲章と思っているところがあるから、今までどおり年齢を言っても大丈夫である。

ということで、ぼくはこれから女性の歳を書かないことにする。
すべて段位で表わそうと思っている。
エッセイにある『トキコさんは48歳』も、『トキコさんは六段』にしなければならない。
ちなみに、そのトキコさんは、その後順調に昇段していき、現在八段という高段位である。

そういえば、現在、ぼくの同級生のほとんどは六段である。
ということは、かなりの実力者になっているということだ。
同級生恐るべし、である。

ところでこの段位、決して『有段者=おばちゃん』という意味ではない。
そのへんは誤解のないように。


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