昨日の余勢を駆って、朝起きるとすぐにコンビニに走った。 もちろんスポーツ新聞を買うためである。 全紙買おうかとも思ったが、普段読まない九州スポーツとスポーツ報知、また会社で読めるスポニチは買わず、西日本スポーツと日刊スポーツだけを買うことにした。
どちらも王監督が宙に舞う姿が一面に載っている似たり寄ったりの内容ではあったが、ぼくは何度も読み返した。 短いようで長いシーズンだった。 あまりに後半戦が派手だったため、前半戦の戦いぶりをもう忘れてしまっている。 と言いながらも、プロ野球記録を塗り替えた7月から8月にかけての派手なゲームですら、もう去年のことのような気がする。 それだけマジックが点灯してからの時間が長かったのだ。
さて、胴上げ後の勝利監督インタビューで、王監督が「過去3度の優勝の中で一番嬉しい」と言っていたが、ぼくはそうではない。 やはり一番嬉しかったのは、99年の初優勝の時だ。 この優勝は、九州の球団にとって、63年の西鉄優勝以来のことだった。 63年といえば、ぼくがまだ保育園に通っていた時代。 まだ、西鉄優勝と言われてもピンと来なかった。 ようやくプロ野球に目が向くようになったのが、小学3年(66年)の時からだった。 それ以来、西鉄、太平洋クラブ、クラウンライター、ダイエーと在九州球団は変っていったが、99年まで優勝したことがない。 つまりぼくがプロ野球に目覚めてから、33年間、地元球団の優勝がなかったというわけだ。 それだけに、ダイエー初優勝の時のインパクトは強かった。 テレビでは深夜にもかかわらず、優勝で沸く県内の様子を長い時間紹介していた。 まるで大晦日の様相である。 その時、ぼくはなぜか、福岡に暖かい風が流れているように感じたのだが、こういう感覚も生まれて初めてのものだった。
まあ、今回はこういう感覚がなかったのであるが、それでも優勝は嬉しいものである。 昨日も夜遅くまでテレビは特別番組をやっていたし、新聞の折り込みチラシは「ホークス優勝おめでとうセール」ものが数多く入っていた。 今日の夕方ワイドは、優勝セールの模様を映していた。 今となっては見慣れた風景であるが、こういうものは何度見てもいいものである。
さあ、次は阪神である。 ぼくは阪神のことなどまったく知らないに等しい。 阪神戦は見たことがないし、優勝特番もまったく見ていない。 認識しているのは、かつてダイエーをいじめてくれた下柳と片岡がいるということくらいだ。 専門家の話によれば、今年のダイエーとよく似たチームだという。 ということは、プレッシャーに負けずに普段の力を出せたほうが優勝するということだ。 星野監督は「胸を借りる」と言っていたが、そんなことはない。 ベテランの胸を借りるのは、若手の多いダイエーのほうだ。 その若手には、過去のことは忘れ、初出場のつもりで、がむしゃらに頑張ってもらいたいものである。
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