ダイエーホークスのマジックが点いたり消えたりしている。 昨日、ロッテに勝ってマジック19が再々点灯した。 ところが、今日負けてしまい、マジックの対象になっている西武と近鉄が勝ったため、またマジックが消えてしまった。 後半戦に入ってだいたい2勝1敗のペースできているのだから、別に調子が悪いわけではない。 あいかわらず打線はいいし、若干疲れ気味ではあるものの投手陣もそれなりに頑張っている。 ところが、その1敗の時に限って、西武と近鉄が勝つのだ。 そのため、この2チームに再び自力優勝の可能性ができてしまい、マジックが消えることになる。 これは、今季セリーグの覇者になるだろう阪神タイガースにはない現象である。 死のロード期間中にあれだけ負けを喫したのに、マジックが消えることはなかった。 それだけ貯金が多かったのだろうが、ダイエーに対する西武や近鉄みたいな強力なライバルチームが、セリーグにはないと言ってもいいだろう。
このところ、どうもマジック点滅に一喜一憂してしまうのだが、要はあと19勝すれば、いやでも優勝するのだ。 ぜひとも、自力で優勝を勝ち取ってもらいたいものである。
今季、ダイエーに初めてマジックが点灯したのは8月17日だった。 その日から地元は大いに活気づいた。 もう優勝したかのようにはしゃぎまわっている。 ぼくが店でダイエー戦をかけていると、周りに人が集まってきて、にわか応援団をやっている。 また、どう見ても野球に興味のなさそうなおばちゃんまでが、「今日はダイエーはどうなってますか?」などと聞いてくる。 こういうことは、5年くらい前までは考えられなかったことだ。 マンガ家小林まことが『柔道部物語』の中で、「ホークス今日も負けたたい」と書いているくらい、ホークスは弱いチームだった。 そのせいか、アンチホークスもいたように記憶している。 ところが、99年に優勝してからというもの、それまで野球などぜんぜん興味のなかったうちの母でさえが、日常会話にホークスの名前を出すようになった。 実家に行くと、決まって「ホークス、どうなっとう?」と聞いてくる。 「今、1点差で負けとう」 「負けとるんね。歯痒いねえ。で、西鉄はどうなっとうと?」 「西鉄じゃないやろ。西武」 母は元々、西鉄と巨人しか球団名を知らなかった。 最近やっと『福岡ダイエーホークス』という球団名と、選手の名前を覚えたのだ。
おそらく情報源は、地元の夕方ワイド番組だろう。 現在、3つの放送局で夕方ワイドをやっているが、どの放送局もホークス情報には力を入れている。 鉄腕・稲尾和久がレギュラーをやっている番組もあるくらいだ。 母のような野球無知な人間にここまで語らせるのだから、番組はマジックでかなり盛り上がっているのだろう。
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