7月12日。 ぼくが、その前日に雷ショックを受けたということを日記に書いている時、ぼくは股関節を痛めていた。 その日、何かのおりに、股に力を入れすぎて筋をひねったらしいのだ。 その時は気にならなかったのだが、時間が経つにつれ、歩きにくくなっていった。 あいかわらず腰痛が続いているものだから、それと連動して、歩きにくさに痛みまで加わってしまった。
例えば、肩こりや腰痛の場合は、その場でマッサージもでき、うまくいけば治ることもあるだろう。 だが、痛いのは股関節、つまり股。 場所が場所なだけに、仕事場などでマッサージするわけにはいかない。 しかたがないので、ストレッチで股の筋を伸ばしたりしていたのだが、それが返ってあだになり、痛みは増す一方だった。
半日痛みと闘って、ようやく帰る段階になった。 主に痛いのは左側だったので、オートマチック車の運転には支障がない。 「これで少しは楽になるやろう」と思っていた。 ところが、アクセルやブレーキを踏むと、その振動が左股に伝わる。 そして、痛みが走る。
家に着いてから、さっそく股のマッサージをやろうとした。 ところが、恥骨あたりをまさぐってみたが、どこにも痛みは出てこない。 「そんなことはない」と思い、筋を触ってみたが、そこも痛くない。 で、もう一度立ち上がり歩いてみた。 確かに痛い。 しかし、触るとどこにも痛みはない。 これは不思議である。
しかたないので、股の痛みのことは気にすまいと思った。 気にすると、痛みが増すだけである。 しかし、「気にすまい」と思うと、「『気にすまい』と思う」ことが気になって、結局それが股の痛みに繋がる。 悪循環である。
しばらく寝ころんでいたが、日記を書かなければならない。 日記を書くためには、当然起きなくてはならない。 そこで、起きあがろうとしたのだが、体が言うことをきいてくれない。 どうしても左股をかばってしまうため、思うように起きられないのだ。 しかし、そうはしていられない。 力を振り絞って起きた。 ところが、無理をしたため、今度は背中を痛めてしまった。 さらに、そのせいで首や肩も痛くなった。 首・肩・背中・腰・股、まさに満身創痍である。 これではどうしようもないので、そのまま寝ることにした。
あれから4日が経つ。 何とか元に戻りつつある。 肩は体操で治したし、その体操のおかげで背中の痛みも緩くなった。 腰はあいかわらずだが、毎日お尻の筋肉を付ける運動をやっているので、以前ほどの痛みはない。 股のほうだが、無理に開いたり、屈伸したりすると、まだ痛みは走るが、普通にやっている分には支障はない。
しかし、腰痛から股痛まで、いろんな痛みに襲われた今年の梅雨だった。 もしこれが癖になったら、何年か後の日記に「梅雨に入りました。いよいよ股痛の季節の到来です」と書くかもしれない。 そうならないことを願っている。
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