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2003年07月07日(月) 雨具の話 後編

【レインコート】
そういえば、もう一つ雨具があった。
それはレインコートだ。
ぼくが一番レインコートを着用していたのは、保育園の頃だった。
今でもよく見かける、黄色いレインコートである。
保育園卒園と共に、レインコートを着用することはなくなった。

その後二度だけレインコートを着用したことがある。
一度目は中学の修学旅行の時だった。
京都で雨が降り出した。
あらかじめ、雨が降ればレインコートを着用するように決められていたので、なぜか傘をさしている先生以外は、全員がレインコートを着用した。
まあ、レインコートといっても、色付きの大げさなやつではなく透明な携帯用のものだったが。

二度目は10年ほど前のことである。
北九州市民球場にダイエー戦を見に行った時でのことだった。
野球の試合観戦といえば、このごろは福岡ドームしか行かないので、雨に濡れる心配はないのだが、かつて平和台球場や北九州市民球場に通っていた頃は、いつ雨が降ってもいいように、必ずレインコートを携帯して行っていた。
たまたま、北九州の試合で雨が降り出した。
そこで、ぼくは慌てずにレインコートを取り出し、着用した。
これで、体の露出しているところ以外は濡れることはない。
と思っていたら、意外なところに落とし穴があった。
それは、前後左右の人である。
彼らは傘しか持ってきてないのだ。
そのため傘のしずくが、こちらにしたたり落ちてくる。
最初は、それでも「レインコートのおかげで濡れないからいいや」と思っていたのだが、時間が経つにつれ、そのしずくがレインコートの中にしみこんでくるようになった。
おまけに傘のおかげで、試合が見えない。
「こんなマナーの悪い奴らの中で、観戦したくない」と思い帰ってしまった。
帰る道々、「こういう日にレインコートを持ってきてない奴なんて、本当のファンじゃない」と同行者に八つ当たりしたものだった。


【大雨の戒め】
武士道を説いた『葉隠』という書物に、「大雨の戒め」というくだりがある。
「普通、人は急に雨が降り出すと、慌てて走り出したりするものであるが、最初から雨が降るものと覚悟を決めておけば、急に雨が降り出しても慌てないですむ」
中学生の頃に読んだので、あまり詳しく覚えてないのだが、だいたいこういう内容だったと思う。
備えあれば憂いなし、ということを言いたかったのだろう。
まあ、この場合は物の備えではなく、心の備えであるが。

たしかに、雨の日に慌てると、ろくなことがない。
水たまりにはまりこんで靴の中までびっしょり濡れたり、悪くすればこけたりする。
専門家(何の専門家かはわからないが)の話では、歩いても走っても濡れる量は変らないと言っているのだから、走って損をするよりも、ゆっくり冷静に歩いて行ったほうが賢明である。
こういう心がけも、雨具の一つと言っていいだろう。


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