| 2003年07月02日(水) |
しんたのブランド その3 |
その間、ぼくは3本のギターを買っている。 一つはタカミネ物で、メインのギターよりも一回り小さなやつだった。 材質も、メインのものと同じく、ハワイアンコア材を使っていた。 このギターは、その後友人に譲った。
もう一つはモーリスだった。 店で弾くギターが一本欲しかったのである。 店に、長い間売れ残っていたギターがあったので、それを買うことにした。 4万円くらいのギターで、音もそこそこよかった。 当初は暇を見つけては店で弾いていたのだが、その後小倉のスナックで歌うことになり、そこに常駐させることにした。 今も、そのギターは、そのスナックにある。はずだ。
3本目はマーチンである。 中古のD28だった。 10万円かそこらで手に入れたのだが、とにかく音がよかった。 「これぞ、マーチン!」という音である。 しかし、このギターはあまり弾かなかった。 弾き込めばまだまだいい音が出たのかもしれないが、恐れ多くて弾けないのだ。 保管にも気を遣った。 とにかく、散らかったぼくの部屋で管理することは、不可能に近かった。 そういった理由から、ぼくは半年もおかず、このギターを売ることにした。 ほとんど弾いてなかったので、価格もそのままでよかった。
33歳の時、メインで使っていたタカミネのアンプが壊れたため、それと同じ機種を買い、それをメインのギターとした。 またサブギターとして、友人に譲った小ぶりのタカミネと同じ機種を再び購入。
39歳の時、取引先でマーチンを取り扱っているという情報を得た。 カタログを送ってもらい、それを見ていると、以前ぼくが持っていた機種D−28が破格値で出ていた。 「これは買わない手はない」と思ったぼくは、さっそく取引先に電話をかけて注文した。 それと同時に、サブである小ぶりのタカミネを、知り合いに売った。
さて、人生二度目のマーチンである。 店に届いたマーチンを、ぼくはさっそく家に持って帰り、メインの座に据えた。 ところが、今回も恐れ多くて弾けない。 だが、いくら破格値だったとはいえ、前回の中古よりも多額の投資をしている。 恐れ多いながらも、せっかく買ったんだからと、なるべくこのギターを弾くように心がけた。 そのおかげで、マーチンの音を残すことが出来た。 「歌のおにいさん」の中の、『ショートホープ・ブルース』のギターの音はマーチンの音である。
ところが購入してから2年が経ったある日、車をぶつけてしまい、修理代が必要になった。 持ち合わせのなかったぼくは、「どうしようか?」と考えたあげく、マーチンを手放すことにした。 よほどぼくはマーチンと縁のない人間なのだろう。
ところで、その時売りに出したマーチンがその後どうなったのかというと、売れることは売れた。 しかし、その代金は振り込まれなかった。 その経緯は2年前の今日の日記に書いているので、興味のある方は、それを見て下さい。
その後ぼくはパソコンにハマってしまい、ギターに関心を抱かなくなった。 現在ぼくの手元にあるギターは、33歳の時に買ったタカミネだけである。 このギターが、ぼくの人生最後のギターとなるかどうかは、まだわからないが、再びギターを買うことがあったとしても、よほどのことがない限り、ぼくはタカミネを選ぶだろう。
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