頑張る40代!plus

2003年06月22日(日) 昼酒

披露宴でのこと。
困ったことが起きた。
ぼくが座っていたテーブルに5本のビールが運ばれてきたのだが、そのテーブルに座っていた人は、ぼく以外誰も酒を飲めなかったのだ。
乾杯の後、親戚の一人が「しんちゃん、このビール、あんた全部飲まなよ」という。
ただでさえ、寝不足や腰痛に悩んでいる身に酒は応えるのに、今日は慣れない礼服を着、窮屈なネクタイをしている。
普段のラフな格好で飲むのとは、勝手が違う。
飲む時は、無意識のうちに適度な運動をしているものである。
そのため、酒の攻撃をもろに受けないですむのだ。
しかし、窮屈な格好をしていると、それも出来ない。
しかも、昼間である。
ぼくは夜の酒は強い方なのだが、なぜか昼間の酒には弱い。
かつて、昼間にビール1杯飲んだだけで、吐いたことがある。
その晩、また飲み直しをしたのだが、その時はビール3本を空けたのにケロッとしていた。
体調が悪いわけではなかったのに、なぜ昼間吐いたのか、理由がわからなかった。
ぼくが昼酒に弱いと悟ったのは、ずっと後のことである。

「このビール、他のテーブルに回わすとか、人に注ぎに行くとかすればいいやん」
「だめ、あんたが全部飲み!」
しかたなくビールを飲んでいると、他の親戚の者が、「しんちゃんは日本酒のほうがいいやろ」などと言って、日本酒を注文した。
ビールでさえ手こずっているのに、この上日本酒なんて飲めるはずがない。
しかし、その時はすでに、「もう、どうにでもなれ」という気分でいた。

ということで、ぼくは注がれるままにビールや酒を飲んでいった。
最初は気分がよかったのだが、宴たけなわの頃、ついにやってきた。
下腹が痛い。
それも、激痛である。
ぼくは慌ててトイレに駆け込んだ。
下痢状態だった。
しかし、用を足した後、腹のほうはすっきりした。
「もう大丈夫」と思った矢先だった。
今度は頭痛が襲ってきたのだ。
後頭部が脈打ちだし、だんだんそれは頭全体を覆ってきた。
経験上、この頭痛は翌朝まで治らないのを知っている。
「明日の朝まで、この頭痛と闘わなければならないのか」、と思うと憂鬱になった。

披露宴が終わった後で2次会に誘われたのだが、ぼくはそれをキャンセルし、タクシーに乗って家まで帰った。
激しい頭痛が襲ってくる。
他にすることがなかったので、とりあえず寝ることにした。

起きてみると、もう午後8時である。
5時間ほど寝入っていたようだ。
まだ頭痛は続いている。
しかし、翌朝までこれは治らないとわかっているから、それについてもう頓着しなかった。
「飲み直し」
そう言って、ぼくはまた盃をとった。


 < 過去  INDEX  未来 >


しろげしんた [MAIL] [HOMEPAGE]

My追加