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2003年06月21日(土) 礼服と革靴

明日、親戚の結婚式がある。
実を言うと、行きたくない。
しゃちこばった結婚式や披露宴も嫌だが、何よりも嫌なものは、あの礼服である。
仕事上必要がないので、ぼくはスーツを持っていない。
いや、あることはあるのだが、前の会社にいた時に作ったものなので、体型が変ってしまった今、もはや着ることは出来ないだろう。
何せ、その当時の体重は68キロ、今の体重は79キロなのだから。
それに伴い、ウエストは5センチもアップしている。
もはや、人に譲るか、もしくは『青山』や『はるやま』に買い取ってもらうしか、方法は残っていない。

まあ、スーツは持たなくても不自由しないのだが、冠婚葬祭時に普段着で行くのもなんである。
ということで、礼服だけは持っている。
何度か着たことはあるのだが、スーツを着慣れないせいか、どうも様にならない。
そのせいで、なぜか人目を気にしてしまう。
そういうことが気になってくると、冷静に自分が見えなくなり、自分が自分でなくなるような気がするものである。

また、礼服にスニーカーを履くわけにはいかず、どうしてもあの堅い革靴を履かなければならない。
前の会社は、スニーカーなどはもってのほかというような風潮があった。
ぼくはそれが嫌だったので、「楽器屋やレコード屋にネクタイや革靴は似合わんでしょうが」と上司に食いついていた。
が、上司は耳を貸さなかった。
ジーンズ・スニーカーが認められたのは、ぼくが辞める2年前からだった。
ぼくはそのために何度も稟議書を提出したものだった。

なぜ、革靴が嫌かというと、それは昨日書いた腰痛に関係がある。
かかとの部分が堅いために、どうしても腰に負担がかかるのだ。
前の会社にいた頃、昨日書いたような状態になったことは何度もある。
しかも、かかとの堅い革靴なんかを履いているので、歩くたびに強い衝撃が走った。
会社を辞めた時、「もう革靴を履かなくていい」と思うと、ホッとしたものだった。

今、翌朝の9時20分である。
そろそろ時間である。
10時半挙式なので、準備して出かけなければならない。
まあ、タクシーを使って式場まで行くので、その間の人目は気にしなくていいのだが、革靴だけはどうしようもない。
なるべく腰に負担のかからないものを履いていくつもりだが、例の電気風呂に入ってから、よけいに痛みが増したような気がする。
サポーターなんかをして行ったら、礼服が入らないだろうし…。
こうなったら、杖でもついて行くかなあ。


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