頑張る40代!plus

2002年09月08日(日) 私は狂ってる

気持ちが落ち着かない。
焦点が定まらない。
思考がおかしくなっている。
おそらく、今日ぼくは狂っているのだろう。

午前中のこと、一人のお客さんから電話があった。
ある処分商品についての質問だった。
あれこれ説明すると、「それがほしいんだけど、着払いで送ってもらえませんか?」と言う。
「よろしいですよ。場所は?」と聞くと、その人はかなり遠くに住んでいた。
「ああ、市外ですね。送料がかかりますけど、よろしいですか?」
「あのう、ぼくお金が○○円しか持ってないんだけど、まけてもらえませんか?」
「すいませんが、この商品はすでに安くなっているので、これ以上まけられないんですけど」
「そうですか」
そう言って、そのお客さんは電話を切った。
それから30分後、またそのお客さんから電話があった。
内容は同じだった。
結局まけることが出来ないので、前と同じようにお断りした。
すると、30分ほどしてまた電話が入った。
内容は、またしても同じだった。
同じように応対して、ぼくは電話を切った。

ようやく相手も懲りたのか、しばらく電話はかからなかった。
しかし、1時間後に、また電話が入った。
「あのう、父がそこの近くに住んでいるんですが、そこで全額払いますから、そこに送ってもらえますか?」
「それはいいですよ」
「じゃあ、お願いします。住所は・・・」
なるほど父親はすぐ近くに住んでいた。
明日の午前中に持って行くということで話は着いた。
ぼくは配達業者の人に連絡を取り、承諾を得たので配達の準備をした。

30分後、またしても同じ人から電話がかかった。
「すいません、先ほどのものですけど」
「どうしました?」
「あのう、先ほどの件ですけど」
「はい」
「集金を父親のところでして、それからこちらに持ってきてもらうというのは出来ますか?」
「別にかまいませんが、先ほども言ったように、市外になりますから送料が別にかかりますよ。それはいいんですか?」
「お父さんに聞いてみないとわからないけど・・・」
「じゃあ、お父さんに聞いてから、電話もらえますか」
「わかりました」

それから、またしばらく電話がなかったので、ぼくは食事に行った。
すると、ぼくの食事中に電話が入った。
ぼくが電話のある場所にいなかったため、その電話はパートさんが受けた。
電話の主は、先ほどのお客さんの父親からだった。
父親は怒った声で「息子は入院してるんだから、勝手に物を売らんでほしい」と言った。
息子が入院していることなど、こちらは何も知らないのだ。
普通のお客さんと思い、こちらも対応している。
こちらに文句を言ってくるなど筋違いである。
「じゃあ、キャンセルということでいいですね」とパートさんは言った。

嫌な思いはしたものの一件落着である。
これでもう電話はかからないだろうと思っているところに、また息子のほうから電話が入った。
今度はぼくが受けた。
ぼくが「先ほどお父さんから、かなり叱られたんですけど」と言うと、息子はえらく恐縮していたようだった。
「わかりました」
ということで、この件は終わった。
しかし、30分後、またこの人から別の件で電話を受けることになる。
今日一日、この人絡みの電話が10件以上、それ以外の電話はたった3件だった。
ところで、このお客さんがどこに入院していたかと言うと、案の定、精神科の病院だった。
ぼくはずっと精神障害の人と話していたのだ。
それを知ったとたん、ぼくは自分がまともじゃないような気がしてきた。

気持ちが落ち着かない。
焦点が定まらない。
思考がおかしくなっている。
おそらく、今日ぼくは狂っているのだろう。


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