2002年09月06日(金) |
しろげしんたが選ぶ洋楽ベスト20(2位〜1位) |
さあ、いよいよ残り2曲である。
第2位 『メイビー・アイム・アメイズド』ポール・マッカートニー&ウィングス この歌には、邦題が2つある。 『恋することのもどかしさ』と『ハートのささやき』である。 前者は、ポールのソロになって初めてのアルバム『マッカートニー』に収録された時の邦題であり、後者はUSAライブからシングルカットされた時の邦題なのだが、どっちかまとめろと言いたい。 浪人中に、タモリのオールナイト・ニッポンを聴いていた時、タモリが「次の曲は、ポール・マッカートニーの『ハートのささやき』」と言った。 「ふーん、ポールは新曲出したんか」と思って聴いていると、どうもどこかで聴いた曲なのだ。 当時持っていた「ビートルズ事典」なるものを取り出して調べてみたが、ビートルズ時代も含めて、そういう歌は見つからない。 「おかしいなあ、新曲かなあ」と思って、後日ポール好きの友人に聞いてみた。 「知らん」と言う答だった。 そこで、友人の家でレコードを聴かせてもらうことにした。 「違う、違う・・」とやっていくうちに、ようやくその曲が出てきた。 「なーんか、『恋することのもどかしさ』やんか」ということで、ようやく胸のつかえがが取れた感じがしたものだ。 ところで、この曲を語る時、どうしてぼくがこの曲が好きになったかという理由を言わないことにははじまらない。 確かに名曲である。 ぼくはこの曲を、ビートルズの作品の中、および、彼らが解散してからのそれぞれの作品の中でも最高の曲だと思っている。 メロディはしっかりしているし、サウンドの面でも申し分ない。 しかし、それ以上にぼくが気に入っている理由がある。 それは、ポールがこの曲の中で、ぼくが長い間好きだった人の名前を絶叫してくれているからだ。 もちろんポールは、その人の名前を呼んでいるわけではない。 別の言葉を叫んでいるのだが、ぼくにはどうしてもそう聴こえてくるのだ。 東京にいた頃、ぼくはこの歌を聴きながら、何度彼女に思いをはせたことだろう。 そういうことで、この曲が晴れて2位である。
第1位 『愛にさよならを』カーペンターズ 1972年発表の古い歌であるが、ぼくとしては最近好きになった歌である。 以前からカーペンターズを聴いていたのに、どうしてこんなにいい曲に気づかなかったのだろう。 おそらくぼくが、カーペンターズといえば『遥かなる影』、というイメージを持っていたために、この歌が影に隠れてしまっていたのだろう。
『遥かなる影』は、ぼくの好きな曲の一つである。 当然このベスト20にも入れようと思っていたのだが、ある理由があったため、このランキングには入れないでおいた。 その理由とは、歌詞である。 ぼくはこれまで、邦題が『遥かなる影』となっているので、よほどいい詩に違いないと思っていた。 ところが、歌詞カードを見て、幻滅してしまったのだ。 「・・・街中の女の子があなたの後を追いまわす、きっと私と同じね・・・」である。 ミーハーの歌じゃないか。 実際は深い意味があるのかもしれない。 また、和訳の過程でこんな詩になったのかも知れない。 そのへんは定かではないが、ぼくが「ミーハーの歌」と思っている以上、到底この曲をベスト20に入れることは出来ない。
さて、話を『愛にさよならを』に戻そう。 数年前、仲間とドライブに行った時にこの曲が鳴っていた。 黄昏時に聴いたこの曲は、ぼくの懐古の情を刺激するには充分すぎた。 メロディ、ボーカル、コーラス、演奏、どれをとっても素晴らしかった。 特にトニー・ペルーソのファズギターには、思わず涙したものである。 そこには、ぼくの70年代があった。 今回のランキングで、ぼくはいろいろな曲を聴きなおしたみたが、何度聴いても聴き飽きなかったのはこの曲だけだった。 イントロなしのボーカルで始まり、ギターソロのフェードアウトで終わるこの曲は、3分56秒と演奏時間は長くもなく短くもなく、ストレスのたまらない曲である。 70年代最高の曲である。 ぼくは、常々洋楽は70年代物がベストだと思っている。 その中で最高の曲なのだ。 当然この曲が1位である。
さて、どうだったでしょうか? 相変わらずしんたはへそ曲がりだ、と思われたことでしょう。 しかし、これが今のぼくの偽らざるベスト20です。 これ以上のものをぼくは選曲できない。
ところで、このサイトを始めた当初、ぼくにはやりたい企画が3つあった。 その一つが邦楽ベスト20だが、これは6月にやった。 もう一つが洋楽ベスト20で、これも今日終わった。 残るは、マンガベスト20だけになった。 しかし、これが終わったら目標を失うだろうなあ。 ま、当分先になるだろうけど。
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