昨日日記で「誰かぼくを笑わせるやつ・・・」と書いたが、さっそく反応があった。 うちのパートさんが面白い話をしてくれたのだ。 中学に行っている娘さんの同級生の話である。
英語のテストで、 「次の文を過去形にしなさい。 I go to Tokyo.」 という問題が出た。 何のことはない問題である。 英語の苦手なぼくでもわかる。 しかし、そこは勉強したての中学生。 知らなかったのか、とっさに答が出なかったのか、問題を読み違えたのかは知らないが、その子の頭は実に粋な答を導き出した。 おそらく十年に一度の傑作であろう。 英語の先生は、その答に二重丸をあげたかったそうである。 しかし、教育上そういうわけもいかず、結局バツをつけたという。 その子の頭が導き出した、その答とは、 「I go to Edo.」
これこそぼくが求めていた、思い出し笑いのできるネタである。 が、ぼくはこれを聞いて笑わなかった。 笑いを通り越して感心していたのだ。 もしこの子に会ったら、肩を叩いて「よくやった!」と言うであろう。 まあ本人は、笑わせようとしてこの答を書いたのではないだろう。 おそらくその子なりに、一生懸命考えたのだろう。 しかし、そう考えることは、その答に至るまでの過程を想像させる面白さをも与えてくれる。
「『was』を使うんだったかなあ?それとも『went』だったかなあ? 過去形、過去形・・・。 うーん、困ったなあ 過去形、過去形・・・。 過去か・・・。 そういえば、『ドラえもん』は未来や過去を往ったり来たりしてるなあ。 ドラえもんか・・・ おお!! そうか! この『I』は『ドラえもん』のことなんだ! 『ドラえもん』が、タイムマシンを使って過去の東京に行くということか。 それなら簡単だ。 東京の過去は江戸だ。 そっかそっか、簡単だ〜♪ アイ・ゴー・トゥ・エド、と。 おそらく、この問題がドラえもんのことと気がついた奴はいないだろう。 へへ、先生にほめられるなあ。 『○○君よくやった』 照れるなあ。 おれって天才だぜ!」
笑顔が見えるようである。 しかしこの子は、将来運転免許をとる時に、筆記試験で落ちるかもしれないなあ。 裏の裏を読む性格が、きっと災いするだろうから。 それにしても、 「次の文を未来形にしなさい」 という問題が出た時に、この子はどう答えるんだろうか? それを考えるのも楽しくなる。 久しぶりに天才児現るである。
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