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2002年02月20日(水) 霊障

最近、寝不足のせいかどうかは知らないが、霊と波長が合っているようだ。
三日間続けて金縛りにあった。
昔から寝不足になるとよくこういう状態になるのだが、これまでは体が宙に浮くことが多かった。
おそらく幽体離脱をしていたんだろう。
しかし、今回のはちょっと違うようだ。
誰かが乗っているのである。
一度目は、18日午前3時半頃だった。
日記を書き終えたぼくは、早く寝ないとと思いながらも、寝付かれずにいた。
その時、人の気配がした。
「誰だろう?」と思っていると、その気配はぼくの肩元にやってきた。
そして布団を掴んで、ぼくの頭までかぶせてしまった。
「おいおい、何が始まるんだ?」と思っていると、急に体が重くなった。
「これは霊やないか!」と思い、こういう時のために覚えておいた“延命十句観音経”というお経を唱えた。
もちろん声は出ないので、心の中で
「観世音、南無仏、与仏有因、与仏有縁、仏法僧縁、常楽我浄、朝念観世音、暮念観世音、念念従心起、念念不離心」
と唱えた。
42文字の、般若心経より小さなお経で、江戸時代の高僧白隠が広めた霊験あらたかなお経だときく。
このお経を唱えると、だんだん体は軽くなっていった。
その日は、これだけで終わった。

二度目は、19日の何時ごろだったろうか?
今度は寝ている時に襲ってきた。
しかし、前日のことがあったので、すぐさま体勢を変えた。
ぼくの場合、金縛りはいつも仰向けで寝ている時にやってくるのだ。
そこで、ぼくは体を横向きにした。
すると霊の奴は去っていった。
しかし、その後しばらく眠れなかった。

三度目は、20日の午前3時過ぎ、つまり今日である。
一度目と同じく、寝付かれずにいた時に襲ってきた。
さすがに頭にきた。
今度はお経を唱えずに、心の中で「おい、いい加減にしとけよ!お前はおれに用があるかもしれんけど、おれはお前に用はない!出ていけっ!!」と一喝した。
しかし霊は離れようとしない。
そこでぼくは、伝家の宝刀「般若心経」を持ち出した。
今まで、このお経を唱えて離れなかった霊はない。
全文唱えるにこしたことはないが、お経が出てこない時には、「摩訶般若波羅蜜多!!」だけでも効果がある。
とにかく一心不乱がコツである。
今日は「摩訶」だけでよかった。
霊はさっさとどこかへ行ってしまった。

どうしてぼくは、こうも霊に好かれるんだろう?
3年前に、車を塀にぶつけたことがある。
その前日に死亡事故現場を通ったのだが、その時霊を連れてきてしまい、それで起こした事故だと思っている。
ばあさんの霊とか、子供の霊とか、霊がぼくの周りにうようよしている。
いつか断ち切ってやろうと思っているのだが、その修行が出来てない。
また、なかなかその暇がない。
しかたないので、しばらく見て見ぬふりをしていようと思う。
たまには、昔みたいに霊を怒鳴り上げたりしてみるか。
ああ、そうだった。
それよりも早く寝て、霊と波長を合わせないようにすればいいんだ。
そのためには早く寝ないとならない。
しかし、日記を早く書かないと寝られないし。
もしかしたら、霊はぼくと会いたいがために、ぼくが日記を書くのを邪魔しているのかもしれない。


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