夕方から頭が痛い。 これには事情があって、別に風邪を引いたとか体調が悪いとかいう理由でなったわけではない。 原因は臭いである。 この日記で幾度となく「灯油を買いに行った」と書いているが、実はぼくは灯油の臭いがだめなのである。 今日はその灯油を買いに行ったのだ。 おそらく灯油缶のパッキンが悪くなっていたのだろうが、灯油が車の中に漏れてしまったのだ。 どうもその臭いにやられてしまったようだ。 いつもなら、しばらく新鮮な空気を吸ったら治るのだが、今日は寝不足もたたってかなかなか痛みが治まらない。 ということで、今日はこの日記を早く書き上げて寝ようと思っている。
ぼくがだめなのは、灯油だけではない。 ガソリンや重油もだめなのである。 そういう臭いのする所に5分もいたら、頭が痛くなってくる。 頭の真ん中辺りを釘か何かで刺されたような痛みが走り、それが頭全体に広がっていく。 アスファルトの塗装などをやっていると、てきめんに頭が痛くなる。 そういう場所で交通渋滞に引っかかると、これはもう地獄である。 その場所を立ち去っても、車の中にいつまでも臭いが残ってしまう。 そうなると臭いを消すために、雨の中や寒空の下を窓全開で走らなければならなくなる。 これで風邪でも引いたら、さらに頭が痛くなる。
そういえば、ぼくは車の芳香剤もだめである。 特に柑橘系の匂いはだめだ。 ぼくは基本的には柑橘系の匂いは好きなのであるが、この車の芳香剤だけはだめなのだ。 いい香りが一変して毒ガスになるのだ。 鼻から入った臭いが頭の右側を刺し、そこからまた頭全体に広がっていく。 そこでぼくは好きな柑橘系の匂いを捨て、地味な石鹸の匂いにした。 しかし石鹸の匂いだと、つい家にいる気分になってくつろいでしまい、少しの緊張感もなくなってしまうのだ。 これは車を運転する上において、大変危険なことである。 いっそそういう芳香剤を捨ててしまえばいいのだが、ぼくの車はタバコ臭いから、そういうことも出来ない。 消臭剤も使ってみたが、効き目はない。 しかたなく今は、石鹸に戻している。
さて夕方から始まった頭痛は、今ピークに達している。 そのくせ窓を締め切り、ファンヒーターを焚き、タバコを吸っているぼくは馬鹿だ。
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