みゆきの日記
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2003年07月10日(木) 過去の栄光/遠い昔のお話

トモユキの高校時代の写真が出てきた。
すごーく痩せている。
彼は、身長が176センチくらいで体重は60キロないから、
今でも結構痩せているんだけど、こうして見ると顔のラインがぜんぜん違うのよね。
別人?ってほど今はほっぺたがふくらんでいる。
当時は50キロきっていたんだって。
いくらなんでもそれは痩せすぎよね・・。

「この頃はすっげーもてたんだぜ。
 カコの栄光・・・。
 ねえ、みゆちゃんの高校時代の写真も見せてよ。」

ヤダー。それだけは嫌。
私は高校生のとき太っていたのでなんだかんだ理由をつけて写真は見せないように画策している。
ぽちゃぽちゃと遠慮のない脂肪があちこちについた垢抜けない高校生だったワ。
顔にも脂肪がついていたから、まぶたははれぼったくて、輪郭もぼんやりしていたと思う。
当然、まったくもてなかった。
だからかなあ、中学、高校時代にもてたっていう人がすごく羨ましい。
トモユキは、中学、高校時代はすごくもてたんですって。

「特に中学時代なんかなー、すごかったんだぜー。
 バレンタインのときなんて一日中呼び出されてさ・・・くっくっくっ。
 僕硬派だったから、いつも断ってたけど。ぷぷぷ。」

「あー、またカコの栄光語ってるー。カッコ悪い。」

「ああん、自慢させてよー。
 僕カコしか自慢できないんだからー。」

でも、いいなー。
あの頃もてたら楽しかっただろうな。
私なんか、好きな人がずーっといたけど告白もできなくて、
彼が次々にきれいな彼女をつくるのを見ていつも泣いてたっけ。
なんてサエない高校時代・・・。

あーあ、嫌なことを思い出しちゃったわ。
それなりに楽しい高校時代だったとは思うけれど、
自分にはいつも自信がなくて、ダイエットするたびに失敗して、
友だちとは恋の話ばかりしていたっけ。

その頃の私は、まあものすごく太っていたというわけではなかったけれど、
今よりも8キロ以上も重くて最高で53キロちかくあった。
私の妊娠中の臨月の体重は、高校時代一番太っていたときの体重を越えなかったのだから、
そう考えると結構すごいと思う。
157センチで53キロはヤバイでしょー。

どうしてそんなに太っていたかというと、原因ははっきりわかっている。

ジャンクフード。

スナック菓子とかチョコレートとかアイスクリームとかを、
毎日、毎日、ほんと、病気じゃないかと思うくらい大量に食べていたのだ。

あー恥ずかしいな、この話。
一種の病気だったのではないかと思う。
生活環境の激変によるストレス・・とかだったんじゃないかと、
今では推測するけれど、その頃は特に原因を考えてみることもなかった。
私はただ食べ続けて、どんどん太っていった。

そんな生活は長くは続かなかったけれど、
私にとってつらい時代だったなぁ、と思う。

その頃の話、たいして思い出したくもないことだけれど、
ちょっと思い出したので書いてみることにしよう。

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私は、中学生の頃父の仕事の都合で海外で暮らしていて、高校進学のために帰国した。
家族はそのまま海外にいて、私だけ日本の高校に入学したのだ。
私は母方の祖父の家から学校に通うことになった。

その家には、祖父、祖母と、ひいおばあちゃんの3人が暮らしていた。
私の母は高校生のときにお母さんを病気で亡くしていて、その祖母は祖父の後妻だった。
当時、まだ50台だったと思う。

祖母は、血のつながらない私を引き取るのを面倒くさがっていたみたいだった。
彼女は公務員で、その頃まだ現役で働いていたから忙しくもあったのかもしれない。
祖母が私の悪口を陰で祖父に言うようになるまで、
そう時間はかからなかった。

「ほんまに可愛げのない子やわ。」

苦々しい口調で祖母がそういうのを聞いたとき、私はショックで部屋で泣き、
それから祖母の作るご飯が食べられなくなった。

(つづく)


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