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■ 始める。
20年を振り返ると、それほどがんばってこなかったくせに、仕事ばっかりで埋め尽くされていた。小説を読むのも映画を見るのも、こうして文章を書くことも、全部仕事がきっかけで始まったことだった。だから、新刊を手にとっても、映画の予告を見ても、文章の書き出しを考えていても、仕事の素材として捉える自分がいる。子育ては、まあ、別として。 そういうのがだんだんイヤになって弓道を始めた。自分がもともと空っぽだってわかっているけど、自分から仕事を除くと白い空間が増えすぎたことに気づいて。 弓道は子供の頃からやりたかった。初めて見た白い玉砂利の射場は、とても静かで飛び交う矢が空間を真っ二つに引き裂くようだった。それからやりたいとぼんやり思っていたら、40歳手前。経験者はやはり有利に働く世界のようだけど、改めてこの歳になってからやってよかった。今だからわかることがあるし、ありがたいと思えることがある。まあうまくいかないことばっかりだけど、それもまた楽しい。それでいい。
2019年01月27日(日)
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