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■ エポックメイキング
接点のない言葉がある。その使用のためにチャンスを虎視眈々と狙い、ものにしないと一生縁のない言葉がある。それは「エポックメイキング」。
「エポックメイキング」は、とても壮大な言葉だ。宇宙をも感じさせる次元にある。その使われ方といったら、「ともすれば20世紀のオマージュに陥りがちな今世紀の映画のあるべき姿を暗示したエポックメイキング的な作品だよね」とかそんなイメージ。もはや何者なのかわからねえ。
エポックメイキングという言葉の壮大さは、その言葉を口にした人間をも陥れる魔力を持つ。私のような凡人はエポックメイキングの前にひれ伏すことしか出来ず、言葉を話す機会を狙いながらも恐れ、使わないことに賢さを学ぶ。
エポックメイキングー。ポップな語感は、ベーキングパウダーをも彷彿とさせる。一体、この言葉を使いこなせるのは何人くらいいるのか。なんにせよ、エポックメイキング同様、その人たちも私は恐れる。一生縁がないと断言できるけど。
2010年10月21日(木)
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