行人徒然

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ついにキレる
2002年03月06日(水)

 昨日家に帰ったら、ネギくんからの小包。中にはせんべいとハンカチ、そして手紙が入っていた。

 ・・・・・・・。
 ・・・・・・・・・・・・・。
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぷちっ




 マジで自分の頭からそう言う音がしたような気がした。だけど、そのあと聞こえたのは自分のため息。


 ああ、悪かったよ。
 はっきり『何もしないでくれ』っていわなかったあたしも悪かった。
 でも、はっきり恋人にはもうなれないって言ったろう?


 相変わらずのようにあたしを名前で呼び(この前は仇名だったけど)、くどくどと電波のような、独り善がり的内容の手紙。
 なんか気持ち悪かった。秋の空と女の心は変わりやすいというけれど、今まであいつと二人でいる時に、いまいちしっくりこない原因がわかった気がした。
 電波なのだ。
 理解不能。意味不明。

 電話した。
 はっきりと
「小包は返す。昔もらっていた指輪も、時計も、みんな返す。あんたとはすっぱり他人で行きたい」
 と告げた。かなり他人行儀の冷たい声と口調で。でも、電波なあいつには伝わらない。
『なんで?なんでそうなっちゃうの?』
 いつもと同じ口調に、ますます腹が立つ。
「この前あたしが言った言葉の内容も、あたしがどんな気持ちで言ったのかも、結局何も伝わってないし理解してもらえなかった。それどころか著しい誤解をしている。もう、あなたの事を理解したいとは思わないし、そばにいてほしいとも思わない。特別早めて、友達でいこうって言ったはずなのに、それさえできない。相変わらずのまんま。口調もそう。友達でもこんなんなら、私はもうあなたとかかわりたくない。電話もメールも止めてほしい」
 簡単にそう言った。
 うん、うん。と、いい加減な(いつもと同じ)相槌をしたあいつは、
『それでも俺は、変わろうとしてんだけどな』
 変わってないというと、うん・・・・と呟いてから、わかったとようやく言った。




 しかし、つくづく自分も人を見る目がなかったわけだ。
 今回の事で身にしみた。

 嫌われる事を恐れる自分があったことも確かだが、好かれる事で覚える得体の知れない思いのほうが強い事もわかった。
 次回恋愛をするなら、もう少し違うスタイルでいきたい。

 はじめて人と「サヨナラ」するとき、その人と一緒にいた時間がもったいなかったと思った。




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