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たむけん日記
by たむけん
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■【歴史教育】
今日は、清水の同世代の数人とゆっくり話す機会がありました。中の1人が、「今の歴史教科書は、伊藤博文がどのような素晴らしいことをしたのかは少ししか触れていないのに、伊藤博文を暗殺した人の名前まで出して、それも暗殺ではなく射殺と書いている。おかしい!」と切り出したのが最初。その後、1時間以上、熱く議論させてもらいました。
20日のトークライブ(日記参照)で榛葉議員も言っていました。イスラエルの人々は、皆、ユダヤ教の成り立ちから今に至るまでの歴史を非常によく知っている。そしてユダヤ教、そしてイスラエルという国家に大きな誇りを持っている。日本も皇紀2664年の誇るべき歴史があるのに、日本人は非常に意識が薄い。という問題提起をしていました。
私も、今の小中学校での歴史教育には大いに問題意識を持っています。今の日本の教科書は、とにかく知識を詰め込むことが第一。その上、文部科学省の様々な指導により、あの薄い本に多くの事項を詰め込むため、単なる知識の羅列になってしまっています。大学受験の際に相当暗記した方だと思われる私でさえ、受験が終ってしばらくすると、相当のことは忘れてしまいました。今のような知識偏重の歴史教育は、多くの日本人に無意味だとさえ思われます。
例えばアメリカの学校の歴史教科書は非常に分厚いものです。わずか200年そこそこの歴史に関わらず。その中には、様々な先人がどのようなことをしてきたかという「物語」がたくさんのっています。先生はその中からピックアップしながらそれを教え、そして生徒の意見や感想を聞いたり、時にはディスカッションをしたりするのです。
誰が何年に何をしたか、というような知識は、皆、大人になれば忘れてしまいます。教育として重要なのは、誰が何をしたという「物語」から、各々の生徒が何を学ぶか、何を得るか、ということなのです。聖徳太子が法隆寺を建立したのが何年かということより、彼が行ったことがいかに先進的であったか、そして普遍性を持っているものだったか、ということの方が大事なはずです。浮世絵で有名だったのが誰かということより、浮世絵が、世界的に見ても、いかに画期的なもので、欧米の画家にどのような衝撃を与えたのか、ということの方が、よっぽど重要ですし、学ぶ方にも面白いはずです。
だから、歴史教科書は、もっと「物語」がふんだんに盛り込まれた、面白いものであるべきです。それこそ、漫画日本の歴史や、偉人の伝記などを副読本にしてもいいと思います。
私は、教科書検定は廃止すべきと考えていますが、この歴史教科書においても、教科書検定が大きな弊害になっていると思っています。
03月23日(火)
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