ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■4578, そして、人生はつづく
                『そして、人生はつづく』 川本三郎著
  図書館で手に取ってみて、「まえがき」の文章が現在の私の心境に似ていたので驚いた。
 還暦過ぎれば、誰も似たような現実が待っている。 まずは介護が平均10年が人生の終りに控えている。
 私など、「そして、・・」より「それでも、人生はつづく」が合っている。 まずは ー「まえがき」の全文ー  
《 2008年の6月に35年連れ添った家内を癌で亡くした。子供がいないのでそれから一人暮しが始まった。
その「独り居」を毎月一回、日記の形で書いていった。物書きという仕事柄、幸い、一人でいることに慣れている。
というか、物書きとは一人でいることが仕事のようなもの。 本を読む、映画を見る、音楽を聴く、町を歩く。
一人ですることばかりだ。旅も大半は一人旅。これに、家事という新しい仕事が加わった。愛読しているアメリカ人の詩人、
作家メイ・サートンの『独り居の日記』(武田尚子訳、みすず書房、1991年)は、ニューイングランドにある緑豊かな
田舎家での一人暮らしの日々を綴ったものだが、こんな言葉がある。
 「私にできることといえば、瞬間瞬間を、一時間一時間を、生き続けることだけだ――小鳥に餌をやり、
部屋を片づけ、たとえ私の内部には築きえなくとも、せめて私の身の周りに、秩序と平和を創造することだ」。
一人暮し、それももうじき七十歳になろうとする人間にとっても「秩序と平和を創造すること」がいかに大事であるか。
自己管理をきちんとし、静かに暮すこと。一人暮しになって静かな一日を送る困難と、それゆえ幸福を知るようになった。
 家事をし、仕事をし、散歩をし、一日の終わりに酒を飲みながら、昔の映画をビデオで見る。
無論、そんな平穏な一日が毎日あるわけではないが、それだからこそ「秩序と平和」が大事なものに思えてくる。
 もうあまり大きな声でものを言いたくない。「独り居」のなかにささやかな喜びを見つけてゆきたい。3・11のあとも
そんな思いで書き続けた。あれはフェリーニの映画だったか、「私は生きることより思い出すことのほうが好きだ。
結局は、同じことなんだけど」という意味の言葉があった。日記を書くとは、まさにその日その日を思い出にしてゆくこと。》
  ☆彡 アマゾンの ーBy FANTASMA UCCIDENDO MECCANISMOレビュアーが、よい! 〜編者か著者のどちらかの投稿?〜
{ 評論家・川本三郎は2008年に妻・ファッション評論・史研究家の川本恵子を亡くし、以来独りの物書き生活が始まった。
 読書、映画鑑賞、音楽鑑賞・・でも独りだ。たまには旅にも出る。一見、悠々と見えても、心は独りさびしき、時の旅人である。
面倒な“家事”も自分でしなくてはならない。そんな老境に入った著者の日々が綴られている。著者は当たり前に生きてきた
つもりだが、妻の死、そして3・11で変わった・・・ 著者は、震災後に東北を応援しようと小さな鉄道の旅にでる。
3・11と世の中のこと・・・。 淡々と静かに自分の日々を綴る・・・ そして彼自身独りの人生の時は流れてゆく・・・。
たった数歳しか違わないのに、私とはまるで異なる時をゆく。それでいいのだと思う。そして、人生はつづく・・・。
ターミナルは一つであっても、そこに至る道は人それぞれに異なるのだ。独りという寂しさの重圧は、若き時には跳ね返せても、
老齢に至れば、そのエナジーも枯れつつあることを自ら認識、体験中のトロイGKMです。余韻が残った久しぶりの大人の文章。}
 ▼「本を読む、映画を見る、音楽を聴く、町を歩く。一人ですることばかりだ。旅も大半は一人旅。・・もうじき七十歳に
  なろうとする人間にとっても、秩序と平和を創造すること、がいかに大事であるか。」が、言い得て妙。
  私は二年半前に、その半年前までは思いもしなかった事業整理をせざるを得なくなったが、それでも、人生はつづいている。
そこでのコツは 「独り」の世界の中で、秩序正しい静かな生活を守ること。 一応、準備を含めた45年かけた独りの世界があるが・・・
・・・・・・
4203, 呪いの時代 ー17
2012年09月28日(金)

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