ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■4557, グレートジャーニーから見えてきたことは ?  ー2
     * 携帯電話が、世界を変えている     「新潮45ー6月号」 ーたけしvs・関野吉晴の対談ーより
 旅番組などで、ケニアなどの僻地でマサイなどが携帯電話をしているのを見かけて驚いたことが何度かあった。 
携帯電話の電波環境が出来ているためだが、さほどインフラに資金がかからないのだろう。考えてみれば、僻地ほど
濃密な繋がりと日々の生活情報が必要である。苦労して僻地についた先で、携帯電話をしている姿を見たらガックとするはず。
 ーその辺りが具体的に書かれているー
【 たけし〕 ところで、そういう極限の地域で暮らしている人たちの生活って、今も昔と変わっていないものなんですか。
 関野〕昔は自分たちが食べていくために自給的生活とか狩猟採集で暮らしていた人々が、換金可能な作物を作っている。
  現金収入を得ないと生活ができなくなっている。特に最近はグローバリゼーションがアマゾン、シペリア、アフリカとか、
  どこまでも進行しています。特にすごいのは携帯電話ですね。携帯で全てが変わります。
たけし〕 それはどういう意味でですか。
関野〕 携帯電話は世界を変えていますよ。アマゾンには、僕が四十年前からつき合っている先住民の部族がいます。
 最初会った時は、大人たちは腰巻きだけつけて、子どもは素っ裸でした。そんな村でも三十年ぐらい前に学校ができたんです。
 それは小学佼しかないから、中学校に行くようになると町の寄宿舎に人る。高校生にもなると、みんな携帯を持っています。
 村に帰ってくると電波は通ってませんが、携帯でダウンロードした音楽は聴ける。
 そうなると、若者は伝統音楽ではなく、ロックを携帯で聴くようになる。文明人に近いほうがステータスが高いと思うと
 伝統音楽に目を向けなくなって、どんどん文化が変わっていく。アマゾンの奥地でさえそうなるのですよ。」
たけし〕 あっという間の変化ですね。
関野〕 ここ数年、フィリピン、マレーシア、インドネシアの海域で淘賊がいっばい出るところがあるんですけど、
 そこにパジョという家船生活をしている漁民がいるんです。
たけし〕 確か百万人ぐらいいるとか。
関野〕それは海岸縁に杭を打ち込んで家屋をつくって住んでいる人たちも含めての数字です。わずかに家船で陸に家を持たない
 人たちがいて、その人たちのところに僕は「泊めてください」と言って、一緒に暮らしていた。ちょうど僕が訪ねた頃に
 彼らの生活にも携帯電話が入ってきたんです。
たけし〕 2004年から、日本人の祖先が日本列島に到達するルートを辿る「新グレートジャーニー」(〜2011年)を
 始めていますが、それに挑戦していた時のことですね。
関野〕 はい。南方から船で海上を渡ってきた日本人の祖先のルートを辿ろうとしたんです。風の関係で航海で暫なくなると、
 パジョの人たちのところに通っていました。彼らにとっても携帯はすごい役に立っている。 家船が十数隻あって、夜は
 集まってくるんですが、昼間は別々に魚を穫りに行ったりして行動している。その時に、海賊がいるかいないか、
 携帯があれば安全かどうか確認できたりするわけです。
たけし〕 海の上で電波が届くわけですか。
関野〕 沿岸から五キロまではアンテナがあれば届きます。
たけし〕海の漂流民がそうならば、砂漠のペドウィンはどうなんだろうね。】
 ▼ これは、僻地だけでない。都会の社会的弱者にも携帯が普及。弱者が結びつけば、強者に変身する。中国など多くの
  社会的矛盾を抱えた国家は、ある日突然、この矛盾への暴発が起こることになる。そこにパソコン機能が入った
  スマートフォンの普及は、世界を根底から変えようとしている。貧富の格差は、情報の格差から生じるが、それが
  均質化されていくとしたら、格差は一部を除いて是正されていく。ただし、それは世界平準に近づくため、G8は、
  G20の国々の平均値に、G20は、世界200ヶ国の平均レベルになっていく。日本にとって、それは貧乏への茨道!
・・・・・・・
4182, 呪いの時代 ー2
2012年09月07日(金)
          「呪いの時代」内田樹著

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09月07日(土)
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