ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■4848、「事業人生を決心して45年」の語り直しー20
一、どんな家に生れるか。人は人生のはじめに大きな不条理を背負っている。これは厳然たる事実である。
市場主義者は機会の均等を前提として社会のあり方を考える。だが現実は、その出発点が不平等なのである。
子供の幸せは親の幸せ。せめて子供だけにはましな暮らしをさせたいと、親は教育に力を注いだもの。
世代を超えた人生の帳尻の合わせ方である。 高度経済成長期には熱心な教育ブームが広がって、1970年代の
出産率は2.13で、夫婦に子供二人が典型的な家庭であった。総中流生活といわれたものの、実はじわじわと階層化が
進行していた。日本の母子家庭の貧困率は2/3ときわめて高い者たちが直面する不条理である。
二、次は、若者たちが直面する不条理。 社会に出るときの背景に恵まれたかどうかである。
青少年から大人へ、学校から社会へ、扶養される者から職業人へ、人生への新しいステージへの移行期が恵まれているかどうか。
そこに、例えば九〇年代のような長期不況がぶつかると、正規雇用者になれない人がふえる。深刻なのはそれが長く、
時に一生その人につきまとうことである。それが、たまたまの負け組、たまたまの勝ち組をつくっていく。
著者はこの「たまたま」の中に、自己責任を強調した小泉的発想を批判する。
三、三番目の働く場の不条理は、男女の差が中心である。 高度経済成長の時代には生活の場を女性が一手に引き受けて、
生産の場を稼ぎ主の男性が担うという役割分担論でやってきた。 不況時代でも性的役割分担は本質的に変わっていない。
女性には子育ての時期に労働参加率が低下するM字型労働参加曲線が特徴的である。男女の働き方が欧米に較べ大きく
異なっているのは、労働市場が男女で分断され、女性の賃金と昇進機会が制約されてていること、家庭と職場を結ぶ
社会的支援が不十分である事があげられる。就労形態で見ると女性は事務、男性は生産とはっきりした差異があることである。
医師は男性、看護師は女性が多いという風に断絶している。
四、最後に高齢者たちの不平等である。 高齢期は経済的のみならず、社会的な蓄えがものをいう人生の終盤期であり、
蓄積された不平等がより顕著に現れる時期。「お一人様の老後」で述べられているように、ひとりで生活する高齢者は
同居する家族がいない分、深刻な貧困リスクに向き合わなければならない。そのためには周到な老後設計が求められる。
高齢者の所得格差が大きいのは、他の国に較べて高齢者の就労率が高いからである。 OECDの平均は12%ほどなのに、
日本の高齢者就労率は20%を超えている。欧米では悠々自適の(年金)生活を謳歌するが、日本では年金だけで生活できないので
老後の心配から、いつまでも働くのである。 過去30年の高齢者がいる世帯の変化を見ると、3世代世帯数が60%から20%へと
急速に減少し、反面高齢者のみの世帯数が15%から45%へ増加した。単独世帯や夫婦のみの世帯も10%から25%に増えている。
大世帯という集団が解体していることが如実に示される。そこに不平等が生まれてくる。
▼ 人生を振り返ると、ここまでは恵まれていたようだ。 老後のセフティ・ネットをつくってあるし、
老後の不安は最小にしてあるが、この恐慌である。それら全てを破壊される可能性がある。 つくづく思うのは、恵まれた
両親の元に生まれた幸運、そして青年期に高度成長期に当たったこと。成年・壮年期は世界二位の経済大国であったこと。
老後は、それほど為残したこともないし・・・。しかし40代半ばから下の人は、時代背景が悪い。その段差が世代間格差か。
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3001、ハロー効果
2009年06月23日(火)
「世界は感情で動く」 ー4 読書日記
ー 行動経済学からみる脳のトラップー
* ハロー効果の意味とは?
ーネットの百科事典『ウィキペディア』によると、
【 ハロー効果とは心理的効果の一つ。 ある対象を評価をするときに顕著な特徴に引きずられて他の特徴についての評価が歪められる
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06月23日(月)
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