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堀井On-Line
by horii86
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■2002, 具体的にみるWeb2・0社会とは −1
「ホメロスの物語」を忘れることができなかった。それは3000年以上も前の
ギリシャとトロヤの戦争物語だ。まるで神話のような大昔の話だ。
やがて彼は、「ギリシャに滅ぼされたトロヤの遺跡が必ずある」
と信じるようになる。
そして、「トロヤ遺跡の発掘」を人生の最終目標に決める。
●それからの彼の行動が現代人と違うところだ。彼は人生を逆算方式で
生きることを決意する。彼の戦略はこうだ。
◇最終目標・・・トロヤの遺跡発掘
◇中間目標・・・発掘資金と時間を確保するための充分な富の蓄積
◇短期目標・・・貿易商人として成功する
◇手段・・・貿易に必要な語学をマスターする
●夢に向けた最初のステップ、それは14歳のときである。
商業学校を卒業し、遠くの村の食料雑貨店で働く。
朝5時から夜11時までコマネズミのように働きながらも、
ホメロスの物語を自分で読むために、ギリシャ語の勉強を志す。
しかし現実は厳しく、勉強のための本を買うお金も時間もなく働き続け、
やがて健康を害して退職する羽目になる。
●雑貨店をやめた彼は、外国へ行く船のボーイになるが、そこでも彼を
待ち受けていたのは「不運と不幸」でしかない。
乗った船が嵐で沈没し、丸裸でオランダの海岸に打ちあげられたのだ。
志を立ててから早6年、すでに20歳になっていた彼の前途には、
希望の光は一筋もなかったかにみえた。
●だが、絶望のどん底に見たこの大地が、
シュリーマンの開運のワンダーランドとなる
●だが、そうした少年の気持ちとは裏腹に、現実は厳しい。
健康を害し、乗った船は沈没する。夢に近づくどころか、
どんどん遠くなっていくように思えた。
そんなシュリーマンにとって、丸裸で打ち上げられたオランダが、
開運のワンダーランドとなったのだ。
●成功には、地の利、時の利・人の利が大切だと言われるが、
シュリーマンにとって、オランダでの努力がまさしくそれだ。
6年間のアンラッキーがウソのように成功を始める。
●まず、ある貿易会社会社に就職し、その後の4年間で何と18カ国語を
マスターしてしまう。彼のひたむきな努力が認められ、ロシア支店を
任されるまでに立身出世。
独立した後、10年強の期間で、彼は大商人となって、
トロヤ遺跡発掘のための資金を充分に確保してしまうのだ。
●あれから月日がたってシュリーマン49歳、ヒッサルリクの丘にたつ。
この丘の地下にトロヤ遺跡が眠ると信じた彼は、
いよいよ人生の最終目標に向けて、発掘を開始する。
そうした彼の行為に対し、多くの考古学者は、
「ホメロスの物語を信じて大金を使うなんてバカげた話さ。
あれは単なる伝説だよ」と陰口をたたき合っていた。
穴掘り労働者150人も誰一人として、遺跡を信じている人間など、いない。
●シュリーマンの人生は、この発掘という挑戦のためにあった。
今さら他人の批判や陰口などが気になるようなヤワな信念ではない。
燃えるように暑い日も、凍るように寒い日もヒッサルリクの小屋を拠点に
発掘をつづける。
それは「毎日タマネギの皮をむくような仕事でした」と、後に語っている。
●そうして2年が経過したる日の午後。
「シュリーマンさ〜ん、何か変なものが出てきたました!」と、
穴掘り労働者の声。
駆けつけてみると、それは城壁のようなものであり、さらに掘っていくと
神殿や宮殿に通じた道も見つかった。
やがて土の中から、きらりと光るものが現れた。
●それは、黄金の王冠、首かざり、耳かざり、指輪、水入れ…。
おびただしい宝ものの数々。
「こ、これは・・・まさしく、」
立ちつくすシュリーマンの脳裏には、子どものころに本で見た、
まっかに燃えるトロイの絵がはっきりとよみがえった。
「ホメロスの物語は、やはり伝説ではなかった。
わたしが信じつづけたことは、夢ではなかった。」
シュリーマンは、あふれる涙を、こらえることができなかった・・。
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09月26日(火)
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