ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■4699,末期がん、その日のための予習を ー2
枝葉を切って根を養う時である。特に老木は必要としない枝葉を思い切って落とさなければならない。戦略的退却と判断したら、
果敢に決断、実行すべきなのが人生である。そして、人生を振り返り、己に沈潜すべきで、それから逃げては、人生を狂わせる。
* 自己への引きこもり ー人生の戦術的退却と沈潜ー
≪ スペインの哲学者オルテガ(1883〜1955)は、自己へと向かう姿勢を重視した。「自分自身への戦術的退却や慎重な思索なしに、
人間的生は不可能である」。彼は、人間は、しばしば自分から疎外されて、自分が信じているもの、忌み嫌っているもの、大切な
ものがなにかを見失ってしまう危険にさらされていることを指摘した。 われわれひとりひとりは、唯一にして他に譲り渡すことの
できないところの自分自身でなくなるという危険につねにさらされている。オルテガは、そうした自己喪失から人間を救うのは
戦略的に自己へと撤退すことだと見なし、それを「注意力の転換」、「内部への注目」、「自己の内部に引きこもること」といった
言い方で示した。 しかし、彼が、「自己疎外」との対比でくりかえし言及したのが「自己沈潜」である。
それは「自己に沈潜する能力、われわれの朽ちることなき深みに静かにひきこもる能力」を意味する。とはいえ、自己の内部への
沈潜、撤退によって、他人や外界とのつながりを断ち切ってひきこもってしまうという姿勢が強調されているわけではない。
ひきこもるのは、「周囲についてのわれわれの考えを検討し、そして戦術を練るために一時行動を中止」するためである。
われを忘れ、自己を疎外された人間のふるまいは、しばしば「ばかげた態度」や「愚行」を招きやすく、「理にあわない別の態度」
へと波及するがゆえに、その連鎖を断ち切るためにこそ、沈潜が必要とされるのである。 ・・・オルテガの言う、「自分自身の
孤独の深みにひんぱんにひきこもらなければならないという義務」はほとんどはたされていないであろう。戦略として内部に向かう
態度、自己に沈潜する態度を保持する人より、自分以外のものに拘束され、外部へと結びつけられた態度の内で生きる人が圧倒的に
多い現実のなかで、両者の見解は時代錯誤的なものに見えないではない。 しかし、生のさなかで、生を感受し、生を考えて生きる
ことの楽しさを味わうことを求めるとすれば、この考え方から学ぶべきことは多いであろう。 ≫
▼ オルテガが、「自己疎外」と「自己沈潜」と対比しているところが分かりやすい。自己疎外は自分と折り合いがつかない
状態で、自己沈潜は自己疎外による愚行を避けるために、戦略的に一時期に自分を閉じてしまうことである。そういえば、
私の午前中の時間の使い方がそうだ。明らかに独りになり自分の世界に沈潜している。午後からは、シネマやTVで映画をみたり、
スポーツジムに行ったり、SCで買い物をしたり、図書館で本を読んだりして、外界に触れるようにしている。砂時間沈潜でしか
ないが・・ 社会という森林の中の、一本の木(事業)から離れ、自分自身に撤退し、自己沈潜をすることは、人生の義務である、
とすると、身に沁みて理解できる。成るほど、独り部屋で、音楽を聴いたり、ネットサーフィンをしたり、随想日記の下書きを
している時間が至福に思えるのは、その義務を楽しんでいるため。 社会から自分独りの世界への撤収、そして沈潜だが、浅い。
・・・・・・・
3957, 他人を責める「新型うつ」について ー3
2012年01月25日(水)
* うつ病患者と自殺の異常増加の原因とは ー日本の論点2012ー 他人を責める「新型うつ」片田珠美
このレポートで「増加の一途のうつ病患者」について、次のようにある。
≪ 国内のうつ病の患者数は、1996年には43万人程度だったのが、2008年には100万人を超え、いまや15人に1人が、
生涯に一度はうつ病を経験するという。うつ病の増加は、日本だけでなく世界的な傾向である。1970〜80年にかけて
おこなわれたコロンビア大学による世界各地の疫学調査では、北米.西ヨーロッパ、中東、アジアなどの各国すべてで、
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01月25日(土)
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