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原案帳#20(since 1973-)
by 会津里花
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■仕送り
今日も、仕送りした。
自分はもう借金だらけでつぶれてしまいそうだけど、何があってもこれだけは欠かさない……つもり。
「つもり」なんて、潔くなくて、カッコ悪いよね。
お金については、本当に自信がない。
無駄遣いを止めることもできないし、まともに稼ぐこともできない。
今年になってから、特に金遣いが荒い。
まさか、もしかして…… 自覚があるわけではないけれど、無意識というか下意識というか、そういうところで
「破産したい(そうすれば仕送りもしないで良くなるから)」
とでも思っているのだろうか。
だとしたら、わたしはなんてひどいやつなんだろう。
本当に、怖い。
でも、だったら稼げ。って言うしか、ないじゃん。
わたしはなぜ、
「お金を稼ぐことができない」
「稼いでは『いけない』(????)」
と思っているんだろう。自分のこと。
「あなたの稼ぎだけで暮らしていきたいの」(元パのNさん)
「買いたいものがあったら言いなさい。必要なものだったらお金を出してやるから」(父の方針;だからわたしは「月いくら」というような「お小遣い」はもらったことがなかった)
「働かざる者食うべからず」(父)
「あなたはどんな仕事にも向いていないねー」(職業適性テストの結果)
……昔から今までに言われた言葉が、頭の中を駆け巡る。
そうして、わたしがいつまでたっても家族3人分を稼げるようにならないのを見て、彼女がどれほどがっかりしたか、それは直接言葉にされたことはない……というよりも、あっても今は思い出せないだけかもしれない……けれど、わたしの中に強い喪失感として残っている。
でも、それはそれ。過去。
今は、借金がたくさんあるのならそれを返せるくらいに稼げるようになること。
(念のため、「借金」といっても数十万円。それでも今のわたしには、途方にくれるのに十分な金額。だって、わたしの月収なんて、4、5万あればいいほうだもん!)
自分一人でも生きていけるようになること。
(わたしの方が1年2ヶ月ほど年上なので先に死ぬ可能性が高いが、弟の方が先に逝くことだってありうる。その瞬間に、わたしは「路頭に迷う」のだ)
それを目指して、自分にできること=音楽を、できるだけ誠実に、そうして貪欲に、やっていくしかない。
ただし、「食っていくために妥協する」ことは、一切しない。
そんなことしていられるほど、わたしの命に余裕はない。
※以上の文章のBGM:"PORTRAIT OF JACO""WOOD"(どちらもBrian Bromberg)
10月05日(水)
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