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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■タバコ部屋なんかに住めるか!




 兵庫県川西市の職員が国土交通省に派遣を命じられ東京で住むことになった。しかし川西市が東京で用意した住宅がタバコ臭くて苦情を訴え、市はあわててホテルを用意したものの職員から「生活の基盤となる居住環境がなく、もはや研修の続行は不可能。処分を受けても構わない」と業務を拒否したという。

タバコ部屋は臭い。タバコの臭いのしみついた車も最悪だが、そういう部屋も嫌だ。今でこそホテルの客室は禁煙、喫煙を分けるようになったが昔はそうではなかった。レンタカーにも禁煙車などなく、ほとんどの車両はタバコの臭いがしみついていたのである。やっと今のようにきちんと非喫煙者にとって住みよい社会が実現しているのに、今回の川西市の対応は納得できなかったのである。タバコ臭のないまともな部屋を用意できなかった川西市に全面的な非があるのは明白だ。

 仕事の続行は不可能だとして指示に従わなかったこの川西市の職員は戒告処分を受けた。しかし、本来戒告を受けるべきは、そのような配慮ができなかった側ではないのか。

 タバコ部屋ではない普通のまともな部屋で生活する権利というのは基本的人権である。オレは大阪市内で路上喫煙しているDQNに遭遇し、煙が流れてくる度に自分の「きれいな空気を吸う権利」が侵害されていることを感じている。オレの隣家には喫煙者がいて、ときどきその煙がオレの家に流れてくるのでオレは家族に「窓を開けたままにしないで」と伝えるのだが、母も妻もタバコの煙の臭いには無頓着なのである。通常人よりもはるかに嗅覚の優れたオレは、部屋でT時間前に妻が放屁したことさえわかる。そんなオレにはタバコの煙の臭いはとてもこたえる。だからこそオレはこの川西市の職員の女性の訴えは正当であり、その彼女に処分を与える川西市は「人権侵害をしている」ひどい職場だと思うのである。

 オレの父親はヘビースモーカーだった。肺がんで亡くなったが、心筋梗塞で倒れるまでずっとタバコはやめなかった。だからタバコをやめられたのは死ぬ前の数年間だけである。肺がんで亡くなったことも数十年の喫煙の結果だと思っている。オレに喫煙習慣がないのは自転車競技という高度な心肺機能を必要とするスポーツに打ち込んでいたこともあるが、家でそのタバコの煙に辟易していたからだということも大きい。

 ホテルの禁煙室で喫煙したり、レンタカーの禁煙車で喫煙したりすればどんなペナルティがあるのだろうか。同僚がニトリで家具一式を注文したときに、配達員がヘビースモーカーだったようで家具一式にタバコの臭いが付いてひどかったので返品交換を求め、ニトリ側がそれに応じてくれたと言っていた。ニトリはその配達員をクビにしてもいいと思うのである。少なくとも新居に運び込む家具にタバコの臭いを付けてしまうなんて言語道断だろう。

 まあそんなことをオレは思っているわけだが、喫煙者からはきっと抗議があると思う。オレはその反論を待っているのである。オレは松井一郎というヘビースモーカーが大嫌いである。


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05月01日(水)
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