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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■往復ビンタで稼げ

 



 GW中の4月29日、円は160円/Tドルまで下げてから突如急騰し、瞬間的に154円台まで上昇した。市場では日銀の為替介入があったものと判断されたようであるが、日銀の関係者の側はその件に関して「ノーコメント」を貫いた。実際に介入があったのかどうかは5月31日に明らかにされる。

 さて、たかだかここで日銀が5兆円規模の介入をしたところで与えられる効果は極めて限定的である。そして世界の投資家が考えることは、「日銀の為替介入を利用して稼げ」ということなのである。おそらく海外の為替ディーラーは絶好の稼ぎ時と捉えて、日銀の介入タイミングで自分も売り、そして下がったところで買い、また上がれば日銀の介入を待つという繰り返しで、短期間に往復ビンタで稼ぎまくれるということなのである。もう美味しすぎて笑いが止まらないのである。瞬時に何億ドルという稼ぎが転がり込んでくる者もいるだろう。

 日銀が為替操作に使える資金はせいぜい円換算で25兆円程度、一回の介入で5兆円くらいである。その程度のドル資金を円買いに使ったとしてもその効果は数日も持たずにしばらく経過するともとに戻ってしまうわけだ。日米金利差や日本経済の弱さ、日本政府の無策ぶりを思えば今の円安は構造的なものであり、もはや単純な金融政策でどうこうできるものではないのである。

 もちろんオレのような個人投資家は自分で流れを作り出せるわけがないので、今起きている流れに乗っかって売買して私腹を肥やすだけのことである。急騰すればそこでドルを売って利益確定し、日銀が介入してドルが下がれば、ほどよく下げたところでまたそのドルを買えばいいだけだ。さすがに急落時のドルを売りで入って稼ぐほどの勇気はないが、上昇時に売って利益確定することを繰り返すだけで、500万円ほどのFX取引の種銭があればサラリーマンの年収くらいはすぐに勝てる。分離課税を選べば払う税金はせいぜい利益の2割ほどで済む。リスクのあることなので余剰資金のない方には勧めないけれども。

 オレはその昔、株取引でなかなか勝てなかった。かなりの授業料を払ってやっと勝てるようになって今は安定資産を築くことができているのである。空売りした株が値上がりして死んだことなど何度もある。インサイダー取引としか思えない不可解な値動きにも遭遇し、拙ブログでは「ハメこまれた人たち」というシリーズの投資記事を書いているのでぜひ参考にしてもらいたい。

 株に比べて為替取引はとても単純だ。なぜその動きが起きるのかという理由が明確にわかるし、インサイダー取引など不可能である。その世界で「為替介入」という人為的な操作で為替相場を動かそうとする日銀は世界の投資家から見れば単なるカモでしかないのである。

 為替取引(FX)は資金があればあるほど勝てる。よくFX取引の資金を募って出資法違反で逮捕されてる詐欺師がいるが、オレから見ればそいつらは最初から勝とうと思ってないのである。集めたゼニを持ち逃げするのが目的だ。だからそういう詐欺に引っかかってはだめである。

 日銀の今の空しい努力は世界の投資家に金儲けのチャンスを与えているだけだ。局面を変えるにはオレみたいな頭が良くて卑怯な人間を日銀総裁に据えるしかないのである。もしもオレが日銀総裁になれば、世界の投資家を震え上がらせることができるだろう。その後で暗殺されることは間違いないが。。


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04月30日(火)
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