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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■エコキュートにだまされるな!
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省エネにつながることは無条件に美徳であると誤解を招くようなテレビのCMを見るとオレは気分が悪くなる。たとえばトヨタ自動車の宣伝する「エコ替え」(燃費のいいクルマに乗り換えを推奨すること)だが、古いクルマをていねいに長く使う方が資源の無駄にならないわけで、まだ使えるクルマを廃車にしてしまうそんなひどいものはエコでも何でもなくただの浪費なのである。
そうした省エネ製品の一つが、電力会社の推進するエコキュートである。「空気の熱でお湯が沸く」というのはオレにはどうもよくわからないのだが、それでも北海道でもこれを導入している家があるそうだからきっと外気温が低くてもなんとかなるのだろう。しかし、その導入時の初期費用がとんでもなく高いらしい。100万円以上すると聞いてオレはびっくりした。いくら光熱費が安くなるとしても、100万円を取り返すのにいったい何十年かかるのか。そんなことなら急いで導入することなどないし、10年後にはもっと画期的なものが開発されてるかも知れない。家庭用の燃料電池で給湯しつつ電気を作るようになってるかも知れないわけで、そんな巨額の設備投資をしてもちゃんと回収できるかどうかは疑わしいのである。
そのエコキュートの販売時には、かなり強引な訪問販売や、詐欺のようなやり方の販売がまかり通っているらしい。オレはこの新聞記事を読んで激しい怒りを覚えたのである。アサヒコムの記事を引用しよう。
エコキュート、設定にご注意 省エネ効果少ない場合も2008年12月26日3時0分
電力各社や電器メーカー各社が販売に力を入れている最新型の電気給湯システム「エコキュート」。省エネ効果が大きく、低コストというのがセールスポイントだ。しかし、適切に設定しなければ、十分な省エネ効果が得られないことが検査機関の分析で分かった。100万円を超える商品もあり、トラブルも増えている。
◇
エコキュートは空気をポンプで圧縮すると生じる熱で湯を沸かすシステム。電気はポンプを動かすために使われる。コロナ(新潟県)やパナソニック電工(大阪府)など12社が製造。10月末の累計出荷台数は150万台を超え、電力会社などによると、普及率は5%近いという。
各社のホームページやパンフレットでは、少ない電気エネルギーで大きな給湯熱量を得られるなど従来型の電気やガス温水器よりも省エネ性能が高いことを強調。深夜の安い電力を使える「コストの低さ」も売りにしている。
ところが、国土交通省所管の公益法人「建築環境・省エネルギー機構」が、複数社の製品で実験した結果、工場出荷時の設定のままでは、宣伝ほどの省エネ効果が得られず、ガス湯沸かし器と大差ない機種もあることが判明した。
各社によって多少異なるが、設定は(1)大量使用時(2)標準(3)省エネ、の3種類程度切り替えられる。省エネ設定だと、ため置きする湯量が少なく、急にお湯が必要なときに足らなくなる可能性があるため、出荷時に標準設定にしているメーカーが多かった。
同機構は今年5月、メーカーに対し、初期設定のままでは省エネ効果が十分でないことがあることを購入者に十分説明するよう要請。これを受け、各社はこれ以降の販売分については、標準ではなく省エネ設定で出荷するとともに、ホームページや取り扱い説明書で切り替え方法を知らせるようになったという。
省エネ設定の呼び方は統一のものはなく、メーカーによって異なるため確認が必要だ。 ◇
一方、広告の表現や、訪問販売などが問題となるケースが増えている。
九州電力の「ガスよりも電気が1年で最大約10万円安い」「30年間で約300万円がお得」などと書かれた広告について、公正取引委員会は10月、「購入費や設置工事費を含めると、そこまで安くない」などと不当表示を認定。同社に排除命令を出した。
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12月27日(土)
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