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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■わたしの手首を返してください
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等持院にある足利尊氏の木像の手首を盗んだヤツがいた。どういう目的なのだろうか。何か政治的な意図があるのだろうか。
尊氏像の手首持ち去られる 等持院2008年10月06日
室町幕府の足利将軍家の菩提(ぼだい)寺にあたる北区の等持院で、初代・尊氏と12代・義晴の2人の将軍の木像から、手首の部分が何者かによって持ち去られていたことが分かった。同寺は被害届を出し、北署が窃盗事件として調べている。像は江戸期に作られたもので、文化財指定などは受けていないという。
北署や同寺によると、寺の境内の霊光殿には、15人の足利将軍のうち13人と徳川家康の木像が安置されている。9月初め、尊氏の左手首がなくなっているのが見つかり、数日後、義晴の左手首もなくなっているのが分かったという。また、5体の刀のつかもなくなっていた。
江戸の幕末には攘夷(じょうい)派に尊氏ら3人の像の頭部が盗まれ、鴨川の三条河原にさらされた経緯がある。
オレはこの「手首窃盗事件」には何らかの政治的な意図があると思っている。足利尊氏といえば戦時中は天皇に逆らった極悪人だったわけで、そのころに教育を受けた人の中には「楠木正成=正義」「足利尊氏=悪」と刷り込まれて育った人もいるだろう。そういう人がこの木像を見て「尊氏め、おまえだけは許せないぞ!」と怒って手首を奪い取ったということは考えられないだろうか。
あるいはもしかしたら今回の窃盗事件は、吉野から紀伊山中奥深くにこもった南朝方の子孫の誰かが「ご先祖様のカタキ!」とばかりに木像の足利尊氏に復讐したような気もするのである。単なる愉快犯ではなくて、政治的な意図を持った行為であるかも知れないのだ。もっともいかなる理由があったとしても窃盗は正当化できないし、行為それ自体は器物損壊という犯罪行為である。
それにしてもなぜ手首なのだろうか。首なら大きくて隠せないので、とりあえず簡単に持ち去ることのできる手首を選んだと言うことなのだろうか。それにしてもこの木像は文化財の指定を受けていないという。だったら文化財的な価値はほとんどないということなのだろうか。もしもこの木像の手首が、テレビのなんでも鑑定団のあの番組に出てきたら、いったいいくらの値段が付くのだろうかとオレは野次馬的な興味を持ってしまうのである。
京都で学生生活を送ったオレはなぜか等持院には行ったことがなかった。それで残念なことにこの木像を見たことがなく、どんな展示状態でどのくらい手首が盗みやすいのかということまではわからないのである。一度でも行ったことがあればもっといろんなことを想像できるだけにちょっと残念である。ただこの世に尊氏の手首を必要とする人間がいるとは思えないのである。だからこれを盗んだコレクターというか南朝の子孫なのか、とにかくそのくだらないこそ泥君はさっさと手首を返したまえとオレは思うのである。刀の柄がなくなったのは、もしかして金属を盗む窃盗団の仕業かも知れないが。
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10月07日(火)
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