ID:27426
雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■鍵の在処は忘れないのですか
其れが、
機能的な減弱に因る、
不可避の反応でも。
或いは、
苦痛から回避する為の、
敢えての遮断でも。
途切れた記憶は。
一つの、
応えに他ならない。
けれども。
其れが、
意志の与り知らぬ範囲で、
為された事ならば。
抗う縁も、
其処に在って良いから。
一つだけ。
其の鍵を、
預かって居るのだ。
無論。
使わずに済む事を、
希いながら。
あの子は。
「知らない人ばかりなんだけれど。」
「前から知ってるみたいな会話してくるんだよ。」
慎重に、
周囲の様子を把握し。
「今日は先生達と面談が組まれたんだけれど。」
「先生達に記憶が飛んだ事も伝えてね。」
「そっか。」
「だから心療内科も精神科も来るのか。」
俺の贈る其の鍵に、
瞬時に応じて。
何が起きたかを覚る。
知ってるよ。
そう答えられる程に、
傍に居れば。
幾度も想いを失う、
其の必要も。
無くなるのだろうか。
「ってことは。」
「私が入院して繋がれている理由も」
「私以上に知っているのかな?」
あの子の、
其の問いに応える事は。
多分。
預かった鍵の範疇を、
逸脱して了うね。
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References
Feb.07 2017, 「忘れる刻限が来たのでしょうか」
Nov.05 2015, 「望みを叶えたのでしょうか」
Dec.02 2015, 「半信半疑のお帰りでしょうか」
Feb.17 2015, 「夜中の海は止めませんか」
Feb.22 2015, 「私は誰でしょうか」
Fed.27 2015, 「今の私は何方でしょうか」
Jul.11 2014, 「想い入れの深いお帰りでしょうか」
Jul.04 2014, 「命を賭した挑発なのでしょうか」
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02月08日(水)
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