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雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■視界の月は同じ月でしょうか
見上げた夜が、
何れ程、
同じに見えたとしても。
其れは、
飽く迄まやかしで。
音感や、
温感や、
其の場の感覚に加えて。
高度や、
照度や、
時差に起因する要素も。
異なるのだ。
其れ故に。
其処に、
懸命に想いを加えては。
其の距離を、
埋め合わせるのだけど。
一度、
知って了った味は。
今後、
其の作業を妨げるのだろう。
きっと。
「案外明るいんだね。」
「そうだね。」
「同じ月を見て居るね。」
「そうなるね。」
見上げる、
其の赤茶けた月色に。
あの子から、
自然に零れた言の葉は。
繋いだ手を介して。
随分と、
増強されて終うんだね。
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12月10日(土)
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