ID:27426
雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■祝いの想いは遠いでしょうか
肌を刺す、
其の空気の鋭利さも。
街に漂う、
秋の木の実が放つ、
異臭も。
木々を揺らす、
其の風の強さも。
散り散りに散り行く葉の、
多寡も。
そして。
雲間から差し込む、
光の強さも。
其処に在る差異は。
殊の外、
大きい物だから。
夜明けと言うには、
少し遅めの、
陽光を。
未だ、
空が白み始めた程度の土地へ、
贈り。
夕焼けの、
艶やかな画を切り撮っては。
既に暮れ、
一日が闇に紛れ始めた街に、
彩りを加え。
せめて。
其の、
一瞬一瞬の差異だけでも埋めようと、
想うのだろうか。
其れでも。
互いの眼前に描いて居る、
其の刻は。
想いの外、
大きい物に違いない。
「お誕生日御目出度う。」
「ありがとう。」
「いちばん嬉しい『おめでとう』よ。」
「近くで居られたらなぁ。」
「こんなに近くにいるよ。」
「息遣いさえ感じるほどに。」
坂の街の人は、
俺を隣に描くけれど。
其の一方で。
「おやすみ。」
「今夜は少しはやめにこの言葉を贈るね。」
「おやすみ。」
「本当に早めだね。」
「だってやっぱり少しでも埋めたいから。」
「時差と距離を。」
坂の街の人は、
俺を、
遙か遠くに描いて了うね。
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References
Dec.09 2007, 「間接路を如何に扱いますか」
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12月16日(日)
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