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雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■呼んでは貰えぬのでしょうか
限定された一夜に。

其の画を、
想い浮かべた訳では無いから。


正確には。

其の範疇に、
入らないかも知れないけれど。






意識に、
残存する画としては。


飽く迄。

初めての夜に、
違いないのだから。






恐らく、
其の画は。



富士や、
鷹と、
並び称され。

先を暗示しても、
構わない筈だ。









其れ故に。



其の画で、
突き付けられた虚像が。

実像以上に、
鋭く、
身体を貫くのだろうか。













 「看護師さんに聞かれたの。」
 「『旦那さんにお知らせしなくて良いんですか?』って。」

 「出産の時の?」

 「だから『良いんです!』って答えたのに。」
 「小坊主、来やがったんだよ?」

 「言えよ・・・」









初夢。

其の一年を、
暗示すると言われる、
姫の画には。



一つの希望と、
同時に。

一つの、
大きな想いの壁が、
描き出された。













現実には。

立ち会いを許されぬ、
手術で、
出産するのにも関わらず。
01月05日(木)
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